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【10年ぶりの同窓会】映画『コードギアス 復活のルルーシュ』感想

私が最初に『コードギアス 復活のルルーシュ』の初報を聞いた時は正直、谷口監督、ついに気が狂ったのかと驚いた。なぜならコードギアスルルーシュが全ての悪意を一身に引き受けて死ぬという圧倒的な綺麗な終わり方で幕を下ろしており、続編ならまだしても(それでもあの世界がもう一度戦火に見舞われるだけでも十分辛いが)ルルーシュが復活するというそのセンセーショナルな見出し、まるで現代のアフィ記事のようなモノ。谷口監督、最近ヒット作が少ないからってそんな過去作に泥を塗るような汚い事するんじゃないよ!と強く思いながら、映画を観ましたが、本当に谷口監督すいませんでした!と土下座したくなるようなお祭り映画で、最高に楽しめたのでその事についてこの記事では書いていくことにする。

 

劇場版 コードギアス 復活のルルーシュ ちらし フライヤー

 

 

今までのコードギアスの思い出

2006年に放送されたコードギアス 反逆のルルーシュ』は完全に私の心を鷲掴みにした。本来主役になりそうな強い正義感と人間離れした運動能力、素晴らしいパイロット能力、枢木スザクというライバルキャラに対して体力もなく人並みのパイロット能力もない主人公ルルーシュがその大胆不敵かつ用意周到な作戦とギアス能力で成り上がって行くのは観ていて楽しく、そして何より一期最終回周りのルルーシュのギアスの暴走からユフィの日本人虐殺行為、そして黒の騎士団とブリタニアの決戦。そのあまりにも続きが気になる終わり方はまだ少年だった私を永遠妄想の世界に連れて行く事になった。

 

そして2008年『コードギアス 反逆のルルーシュR2』放送。前期が深夜タイムだったのに夕方に移動だったため、過激な描写などの規制の心配はあったが杞憂に終わる。

中盤ぐらいから視聴者の感情を置いてけぼりにするその圧倒的話の展開の早さから毎週ネットはお祭り騒ぎになり、最初は「枢木スザク○ね」だった声が圧倒的に「扇○ね!」に変わるなどその祭りは最終回まで続いた。しかし、その圧倒的綺麗な終わり方から、多くの視聴者は落ち着き。コードギアスの終わりを噛み締める事が出来た。

 

『某国のアギト』というスピンオフもあったが、まぁアレでしたのでここでは割愛します。

 

テレビ版同様のテンポのまま復活のルルーシュ

 

ここからはネタバレありますのでご注意ください。

 

最初、私はあまり前情報を得ずに映画を観たモノだったから最近のアニメ映画の流行、三部作ぐらいあるものだと思っていたのでルルーシュの出番も終盤の終盤なんだろなと思っていたのにまさかの開始五分ぐらいの登場でビックリした(話を聞くと身体だけルルーシュの抜け殻という事だったが)この時のCCがあまりにも介護的でテレビ版での人の家で寝ながらピザ食う引きこもりではなく聖母になっており。観客みんながこんなママァが欲しいと思ったはず。

 

 

そして散々、武器がないなど負けフラグを立てたままそのまま負け捕まる枢木スザク。鞭に打たれる描写とか必要だったか?とも思ったがその面白拘束具が笑えたので良かった。そして敵国に侵入するカレン達と敵対する新しいギアス能力者。最初この話、結構長引きそうだし、留置所で最後にルルーシュが復活で今回は終わるんだなと思った私が甘かった。正直もっと劇的で興奮し、感動するルルーシュの復活かなと思ったら結構中盤でよくわかないままあっさり復活し、あ、この映画、テレビ版同様に観客の感情置き去りにする程のテンポで進むタイプの作品だと分からせるには効果的でしたね。

 

 

そのまま今までのキャラが集結し、敵国で決戦。最初、ルルーシュの思惑通り作戦が進み、ようやくルルーシュが復活したんだしこのままルルーシュつえーで終わるのかと思いきや、敵のボスが死ぬと過去に戻れるというチート能力。一体何回死んだか分からないが、ルルーシュの作戦を完全に出し抜き、メンタルクソザコになるルルーシュ。このクソサコメンタルルルーシュ、今までも何度も観てきたのでようやく俺たちのルルーシュが帰ったきたな!となりましたね。そしていつも通りCCの応援で元気になるルルーシュ

 

そのまま大胆不敵な作戦で敵を散らしていき、無事捕まったナナリーの救出する。

 

最後、ルルーシュという名前を捨てLLと名乗り、この先もずっとCCと同じ道を歩みというルルーシュなりのプロポーズをして物語りは完結する。

 

10年以上過ぎたからこそ出来るグットエンディング

テレビ版でのルルーシュはユフィを殺したりなどその罪の贖罪のためにもあったゼロレイクエムで終わった。テレビ版はそれで確かに終わった。今回の映画はその続きではなくシャーリー生存など、テレビ版とは違う3部作の再構築した映画版の続きなのである。

 

そうノベルゲームでよくあるEDの分岐ルートの違いだ、テレビ版がトゥルーエンドだとすると映画はグッドエンドなのである。ただそれもテレビ版が終わった直後だったらもっと燃えたのだろうが、もう10年以上経ち、ファンと制作側も落ち着き、冷静になったからこそ出来る同窓会のような映画だと感じた。

 

だからかそ、この映画では既存のキャラは誰も死なず、終わりも不穏な気配なく幸せのまま終わるのは本当によかったし、再び彼らの活躍を観ることが出来て価値ある映画だった。

 

扇という存在

最後に今作で扇というキャラで制作陣から謝罪とも思えるフォローの連続に思うところがあったので書く。

扇は元々黒の騎士団という組織でルルーシュに助けてもらっていたが、ヴィレッタというブリタニアの嫁をゲットし、ルルーシュを裏切り、何も贖罪がないまま最終的に日本の総理という超勝ち組になった男だ。当時ネットは「扇○ね!」一色だった。

 

今作ではイキナリ扇が総理を辞めた事がわかり、ルルーシュの復活のあと、ルルーシュの作戦に誰よりも先に賛成し、過去裏切った事を後悔していることを告げ、謝罪し、あろう事か自殺もしようした。これは完全に制作側が当時予想外に「扇○ね!」一色になったことに対する謝罪だと感じたし、コレを観て多くの人が「扇許した」となったと思う。

 

ただ、幸せそうなヴィレッタとの結婚式風景や、EDでの幸せそうな家庭生活観ているとムクムクと嫉妬心が広がり結局「扇○ね!」となりました。