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最後の最後で全てがひっくり返る劇場版『名探偵コナン 紺青の拳』感想

『劇場版名探偵コナン 紺青の拳(フィスト)』が4月12日公開されました。シリーズ第23作にあたる本作は、怪盗キッドものにして、京極真が劇場版に初出演しています。キャッチコピーは「真実vs奇術vs蹴撃 雌雄を決する三位一体バトルミステリー」。舞台をシンガポールに移し、コナン、キッド、そして京極の“みつどもえ”の対決を描く――というストーリー。

 

私もコナン君大好きなので初日で鑑賞したのですが、感想としましては「満足度の化け物」という第一印象でした。そんな作品をネタバレ含みつつ書いていきます。

劇場版 『名探偵コナン 紺青の拳』オリジナル・サウンドトラック

 園子という存在

今作で蘭ではなく園子が完全にヒロインになっていました。

今までの映画シリーズでの園子は「鈴木財閥の令嬢」という肩書きを利用して「金持ち」「実家が太い」という設定上動かしやすい記号での使われ方が主で、そこに園子としての人間性まで描いている作品はあまりありませんでした。

ただ、長年のコナンファンの方々ならお分かり頂けると思いますが、園子は本当によい子であり、『瞳の中の暗殺者』では記憶を失った蘭に「(たとえ記憶を失ったままでも)親友」と言い切ったり、『銀翼の奇術師(マジシャン)』のラストシーンで蘭を支え、『絶海の探偵』では海に落ちて行方不明になった蘭に対して涙を流したりしていました。

しかしこれまでしっかり描かれてきたのは、「蘭の親友」の側面が多かったと思います。

ただ、本作では違います。映画シリーズ初登場にして園子と恋人京極真が出演しており、二人の恋模様が大体的に扱われます。

それは「実家が太い金持ち」でも「蘭の親友」でもなく一人の人間として登場し、そしてその魅力が全開で発揮されている作品でもあります。

 

 

園子と京極の関係ですが、基本的に京極は喋りが得意ではなく、また「俺より強い奴に会いに行く」というストリートファイターなので中々会えない時期も多いのです。

ただ、蘭と新一や、西の高校生探偵の服部平次と幼馴染の和葉、毛利小五郎と英理のように、明らかに両想いなのにじれったいカップルが多い中、最初からラブラブで至るところで「バカップル」ぶりを披露してくれるこの2人は、出番が少ないながらもインパクが強い関係性でもあります。

 

『 紺青の拳』の途中で園子は襲われ守れなかった京極は自分の拳に自信をなくし、参加していた大会を棄権してしまいます。

それを聞いた園子は自分のせいで京極がしたいことが出来なかった、足を引っ張ったと思い、ショックを受け、また京極がいつもしている絆創膏のことを聞いても教えてくれないという不信感からケンカをしてしまいました。

これはどちらかが悪いとかそういう問題ではなく、お互いの事を想っているからこそでてくる感情のすれ違いであり、だからこそ観客は二人の事を応援してしまうんですよね。そして実はその絆創膏は裏には園子と撮ったプリクラが貼っていた事が判明し(正直、中々キモイと思う)、いつも守られている、助けられていると負い目があった園子が実は京極の支えになっていたことを知り、二人はより解り合える関係になったんですよね。

園子って冒頭でも大会に参加出来ないと知った京極に対して、その「実家の太さ」を利用して大会に参加させたように、縛るのではなく、相手にはしたいことを自由にして欲しいと考えるタイプであり、尽くしたいタイプなんだと思うんですよね(だからこそ遠距離恋愛でも成立している)

そんな園子が一番嫌がる事が自分のせいで相手に迷惑がかかることであると同時に、あまりにも無口な京極に対して、本当に自分は愛されているのかという「しこり」がどうしても捨てきれずにいて、そんな疑問に対しての最大の答えがその絆創膏だったんですよね。

 

正直、私もここまで園子が魅力的な人物だとは思いませんでした、映画を観ながら3,4回は「か、かわいい」とときめいたモノです。

特に最後にカチューシャが外れて前髪がおろした姿が見えるシーン、反則では!?

アニメ『けいおん』でボーイッシュな出で立ちな律が前髪おろした時の可愛さに衝撃を与えられた以降の衝撃でした。セカンドインパクトです。

 

話をひっくり返す蘭の思惑

ラスト、蘭が実はキッドが新一に化けていた事を最初から知っていたいう衝撃的終わり方をします。

正直新一が小五郎を蘭の前では「おっちゃん」呼びしないとは盲点でした。

 

しかし、ドンデン返しを念頭に話しを振り返ると、キッドを油断させるためプールで指を絡めたりしてたんだと思うと中々この女やりよる(実は蘭はこのとき、キッドの指を触ることで本当にキッドか新一かを確かめた説もあるそうですね、なるほどと思いました)

また、何度か新一がいないことを不安視してたり、心配してたり、怒った感じだったのがコレ全て意味合いが異なり、思い返して盛ると身震いしてしまいます。ほどんどホラーです。

それにしても蘭さん、シンガポールに来たのに彼氏の新一とも親友の園子とも父親の小五郎とも一緒にいる時が短く、ほとんど独りだったと思うと悲しくなってきます。特に独りで花火パレード観ている時なんて本当に何というか、幸せになって欲しい気持ちになってしまいました。

 

最後に

今回の映画、滅茶苦茶満足が高く、爆破のスケールが過去作でも類を見ない程だったり、ミステリのコナン君とキッドの謎解きシーンの演出がスタイリッシュだったり、

小五郎含めて、登場人物みんなに見せ場があったり、ファンも初見の人もみんなが楽しめる素晴らしい出来になっていたと思います。

観た後、心の底から「楽しかった!」ってなりました。

 

気が早いですが来年の作品も今から楽しみです!!!!

ちなみに本作も「らあああああん」ありましたね

 

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