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100回死んだババア。PS5『Returnal(リターナル)』感想

100回も しんだ ババアが いました。

100回も しんで 100回も 生きたのです。

りっぱな ババアでした。

ぼくは ババアが しぬたびに 「二度とやらんわこんなクソゲー」といって

持っていたコントローラーをぶん投げました。

 

おしまい。

 

という訳で2021年4月30日に発売された、ババアが死んで死んで死にまくるPS5用ソフト「Returnal(リターナル)」の感想を書いていくよ。

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概要

『Returnal』(リターナル)は、ゲームオーバーのたびに世界の姿と入手できる装備が変わっていく、新感覚ローグライクTPS(Third-person shooter=三人称視点シューティングゲーム)。

姿を変え続ける謎の惑星“アトロポス”に墜落した宇宙飛行士セレーネ。脱出の方法を探すため、謎めいた廃墟の広がる荒地を探索していた彼女は、異形の敵に襲われ、命を落とし――なぜか墜落の瞬間に戻り、再び脱出の旅を始める運命となる。

死ぬたびに繰り返し蘇るローグライクなプレイで、ゲームオーバーのたびに世界が変わり、使える装備も変わっていく。新たなループが始まるごとに、新しい装備の組み合わせを見つけ出し、最適な戦略を考え、より巧みに生き残る術を身に着けていくことになる。

圧倒的なリアリティで表現される惑星は不気味でありながら美しく、危険に満ちている。ダイナミックに変化を続ける環境の中で、弾丸が飛び交う激しい死闘が展開する。謎に満ちた世界を探検し、発見し、戦え。

“究極のリプレイ性”を目指して設計された『Returnal』の世界。何度でも蘇り、迫り来る危険に立ち向かえ。(公式HPより)

 

死、そして心が折れる

まず、ハッキリ言っておきたい。『Returnal(リターナル)』はシューティングゲームの腕前に自信がある人以外にはあまりオススメ出来ない。

本作は発売前のレビューなど見ても「死にゲー」「高難易度」というワードをよく見かけ、そこから『SEKIRO』を連想する人が多いと思うが、『Returnal(リターナル)』がプレイヤーの心を折るのは高難易度だからではない。

一瞬にして今までの積み重ねが崩れ去る徒労感。それこそがプレイヤーの心を折る最大の要因だと思う。

 

『Returnal(リターナル)』は、プレイヤーが死亡するたびに、必ずスタート地点まで戻されるローグライクゲームだ。

ステージ1をクリアし、ステージ2もクリアしてステージ3まで進んでも、そこで死んだらまたステージ1のスタート地点に戻される。もちろん、武器、武器熟練度、消費アイテム、アーティファクトやパラサイトといった装備アイテム、強化したステータス、オボライト(ゲーム内通貨のようなもの)を全て失ってしまう。恒久装備、武器毎のアビリティ進捗度、エーテル、ステージ毎にあるボスまでのショートカットは引き継げるが、恒久装備とボスまでのショートカット以外は攻略にさほど有利になるわけでもなく、新規プレイに近い状態になってしまう。

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死ぬと最初からやり直しの本作で一番大事な事は「目標達成まで死なないこと」

しかし、主人公のセレーネは初期状態では弱い。所詮ただのババアでしかない。

HPが大して高くなければ、装備も貧弱なハンドガンのみ。防御力も低い。

何よりも回復の手段が少なく、基本はマップに稀に落ちてたり、敵を倒したら希に落とす回復アイテムを拾うくらいだが、比較的よく拾うことが出来る回復アイテムは回復量が少ないため、受けたダメージのほんの僅かしか回復する事が出来ない。

または回復したり最大HPを増やすが運が悪いと防御力低下などデメリットを引き起こす悪性アイテムを祈りながら拾うしかない。

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しかも、本作は被ダメに対してもシビアであり、少しでもダメージを喰らうとアドレナリンレベルが初期化され、セレーナの攻撃力などが弱体化してしまう。また、HPが満タンの時に回復アイテムを拾うとHPの最大値が上昇するため、ボス戦攻略の為にもなるべくHP満タンを維持してHPの上限値をガンガン上げていきたい。

そのため、出来るだけノーダメージである事が推奨されている。

しかもしかも、敵からの攻撃を恐れ、チキンプレイで遠距離攻撃に徹すると、敵を倒した時に入手できるオボライト(ゲーム内通貨のようなもの。消費アイテムや装備アイテムを購入するのに必要な超重要な存在)が時間経過で消えてしまうため、セレーナを強化できずにボス戦で苦戦する。 

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↑ボス自体はそんなに強くないことが多い。弾幕ゲーなので慣れれば勝てる。

チキンプレイをせず、ノーダメージである事が推奨される本作。

敵一体一体の攻撃を見極め、どういう避け方をするのかプレイヤー自身が経験を通して学ばなければならない。

ただ、言うは易く行うは難しの如く、そんなものは無理である。

 

特に本作最大の難所、ステージ3の要塞エリア。

ここでクソみたいに高い攻撃力のミサイルを大量に撃ってきて、HPが少なくなってくると自爆特攻するドローンが雑魚として出現するが、これが滅茶苦茶強い。

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このミサイル乱射神風クソドローンが5体湧き2回連続とか出てくるともう止められない。

 

脳内で

やめて!ドローンのミサイルで、必死で集めた回復薬全てを焼き払われたら、セレーナと繋がってるプレイヤーの精神まで燃え尽きちゃう!

お願い、死なないでセレーナ!

あんたが今ここで倒れたら、余暇という社畜にとって貴重な時間を費やしているプレイヤーはどうなっちゃうの?

ライフはまだ残ってる。ここを耐えれば、ボスに勝てるんだから!


次回「セレーナ死す」ループスタンバイ!

という予告が流れて、そのまま死んでしまう。

 

ステージ3で死ぬとステージ1からやり直し。

ステージ毎に配置されているボスは一度でも倒すとそれ以降はスキップ出来るし、ステージ2をスキップしてステージ1→ステージ3のショートカットも出来る。

最初はステージ3のボスを目指して一直線でプレイしていたが、連戦連敗。ボスまで辿り着くことすらできない。ここで分かった。このゲームは一直線でクリアを目指さずに、地道にマップを全て埋めながらセレーナを育成していくゲームなのだと。

腕前Aランクの人ならそこまで準備しなくてもいいのかもしれないが、下手くそはここを念入りに頑張らないとステージ3ですぐ溶ける。

ステージ1で地道に強化をしていく。大体1周1時間ぐらいかかるのだが、「よし!強くなったし、そろそろステージ3に挑戦するか」と意気揚々と挑戦し、負ける。

1時間下ごしらえしたものが、10分で無に帰る。

「なんの成果も得られませんでした!」と心が叫ぶ。

それを10回ぐらい繰り返すと、もう心が折れる。達成感にも限度がある。

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↑ステージ3の攻略法。それは雑魚を無視して駆け抜ける事だ。ステージ1と4以外はステージの構成にそこまでランダム性がないので何度かやると敵の配置や逃げ方を覚える事が出来る。

 

100回死んだババア。

「死にゲー」において100回死ぬことなんて決して多くない回数だ。

ただ、その1回1回が1時間ぐらいかかるとしたらどうだろうか。

『SEKIRO』だとボス前にセーブポイントがあり、ボスだけに集中出来るし死んでも再挑戦が容易だが、本作は1時間に1度の挑戦。「ここで負ければ1時間のやり直し」という緊張感がヤバい。ここを勘違いしてはいけない。本作は「死にゲー」ではない、「時間散財ゲー」である。

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時間がかかればかかるほど、死んだ時の絶望感が凄く、クリアした時の達成感は脳汁ピュピュである。

時間を生贄に今までにない緊張感を生む。

それこそが『Returnal(リターナル)』である。

 

そんな理不尽かつ、時間散財ゲーである本作だが、「二度とやらんわこんなクソゲー」と言いつつ、もう一度コントローラーを握ってしまう中毒性もある。

 

理由は2つ。

1つはループごとにステージ構成や、拾えるアイテムなどが変わるランダム性というギャンブル要素。

「次なら強い武器、便利なアイテムを拾えるかもしれない」という何の根拠もない希望が僕らを滾らせる。

確かに何度もループしていると、偶にやたらと運がいい時がある。

アドレナリンドレインという攻撃でHPが回復するアーティファクトをゲット出来たり、確率でデメリット要素がある悪性アイテムを拾っても運良くデメリットを回避出来たり、「装備が故障または故障が直る毎に最大HPの上限が上がるアーティファクト」と「故障を直す消費アイテム」「消費アイテムを使うと30%の確率で消費アイテムをもう一度使えるアーティファクト」の相乗効果で無限にHP上限が上がっていくなどの拾ったアイテムでコンボが決まると脳汁が止まらない。スリーセブンになる時があるのだ。

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↑元の体力の3倍ぐらいは上がる

 

そして運だけではなく、メリットとデメリットを天秤にかけ判断していく中で、その判断が正しかったと分かった時の優越感。一見弱そうな効果のアイテムでも「今装備しているこれと組み合わせたら、強いのでは?」といった発想力とひらめきの気持ち良さ。思った通りに進められると「このループ、勝ったわ」とボスに挑戦する前から余韻に浸れる。

 

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↑ボスを倒した時の達成感。 

 

もう1つは操作性の良さ。

ストレスが少なく、自分の思い浮かべた通りの行動をそのまま正確に動いてくれる。

敵を撃っている時の気持ちの良い感覚。その爽快感。

特にPS5のコントローラー、デュアルセンスの機能であるアダプティプトリガーを活かした2段階式のシューティング機能。

L2ボタンを軽く押すと構えになり、強めに押すとセカンダリファイア(必殺技的な奴)のショットを放てたりするの、最初は戸惑ったが、慣れると手に馴染んで他のゲームでも採用して欲しくなる。

カメラワークも問題ない。

 

ギャンブル要素と操作性の良さ、この2つの理由で「二度とやらんわこんなクソゲー」と言いつつもう一度、もう一度だけコントローラーを握ってしまう。

そしてあらゆる要素がガッチリハマり、1度波に乗る事が出来たセレーナは誰にも負けない。この時点で脳汁出まくりである。

 

謎が謎を呼び、謎のままで終わるストーリー

何故セレーネは惑星アトロポスで、死のループに巻き込まれているのだろうか。

そもそも惑星アトロポスとは何なのか。

全てはセレーネの幻想なのか。

セレーネ自身は冒頭で自分がループしている事に気づく。そしてセレーネ自身の深層心理が深く影響している事も判明する。

何度も何度も死にながら、セレーネは死のループと、敵と、惑星の謎について解き明かしていく。

…解き明かしていって欲しいのだが、真エンドまで見てもどうとでも解釈が出来る終わり方をするので、「なんだコレ…」ってなる人はなる。ここでも人を選ぶ。エヴァとか好きな人が好きそう(偏見)

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↑一人称視点でのホラー要素もある

細かな所

  • セレーネ、自分の体に隙間があるだけパラサイトを寄生させたり、よく分からないモノはとりあえず触ってみたり、スーツの耐久力下げてアーティファクトを作成するという謎の機器にも臆さず使ってみたり、遊んでいて「なんだこのババア」って困惑する事の連続。ただ、イチイチ泣き叫んだりしてテンポ遅くするような主人公じゃなくてよかったかもしれない。
  • 僕はステージ1で最大HPを増やすために少しでもダメージを食らうとベッドに戻って回復をしていたが、これは開発陣が狙った動きではないらしく、アプデでベッド回復がナーフされてしまった。1度のループでベッド回復が1度だけになってしまったのだ。このアプデが来るまでに急いてクリアしたので僕は間に合ったが、これから『Returnal(リターナル)』を始めようとしている方はご愁傷様です。
  • 中断セーブがないのはゲームの特性上、仕方ないとは思うけどバグでゲームやり直しになるのは滅茶苦茶萎えるので安定度高めて欲しい。
  • 最初、セーブ出来ないって聞いた時は中断すると完全に最初からになるのかとドキドキしたけど、1ループごとにオートセーブがかかるらしくて安心した。よくよく考えたら当たり前だが。
  • 本作は発売したところなので動作安定のため定期的にアップデートすると思われるが、PS5のレストモード(PS4のスタンバイモードみたいな奴)中に自動アップデート機能が初期値だとONになっているので、勝手にアップデートして勝手にゲームが終了して、勝手に開始地点からスタートという悲劇が起こるので本作プレイ中は自動アップデート機能OFFにするのをオススメする。
  • 攻撃力よりも防御力+HP修復効率が大事だと思う。死なないが大事。
  • オススメ武器は序盤中盤はエレクトロパイロン・ドライバー。後半はホロウシーカーだと思う。特に敵を自動で攻撃するビームが発生するポータルビームのOPがあるホロウシーカーは滅茶苦茶強い。ラスボス戦は正直、僕よりポータルビームの方がダメージを与えていた。
  • オススメアーティファクトは圧倒的にレジン・シールド。レジンを取得する度にダメージを1回無効化するレジン・シールドを貼ってくれるのはチート。また後半はエーテルが余り気味になるのでエーテル1個につきスーツ修復率を5%上昇させる「歪んだスーパーボール」も便利。
  • 一生遊べるのがローグライクだと思うけど、本作は波に乗ったセレーネが苦戦するほどの高難易度ステージや制覇までに100ステージ!みたいな数の暴力がないからやりこみ要素に物足りなさを覚える。アプデ待っている。

最後に

シューティングゲームが上手い人ならループ回数も少なく、徒労感を感じる事も少ないので滅茶苦茶楽しいゲームになるだろう。僕のような下手な人は徒労感に楽しさを見出さないと積むのは必至だと思う。

ただ高い金出さずにフリープレイとかでこのゲームをやるとすぐやめてしまうタイプのゲームだと思うので、是非、高い金を出してこのゲームを遊んで徒労感に絶望して欲しい。

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↑ババアは もう、けっして 生きかえりませんでした。とならないよう諦めず頑張ろう

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  • 発売日: 2021/04/30
  • メディア: Video Game