史上最悪の殺人鬼に悲しき過去…… に対しての
知るかクソ野郎!!ガブッ!!!
という100点満点の回答してくれる主人公側。信頼しかない。
という訳で映画『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』の感想をネタバレありで書いていく。
【監督】 アンディ・サーキス
アメコミ原作では
スパイダーマンがクロスオーバー作品『シークレット・ウォーズ』に参加した際、異世界でコスチュームを破損し、修復装置から黒いコスチュームを手に入れて、地球に持ち帰る。その後、黒いコスチュームことエイリアン・コスチューム(シンビオート)はスパイダーマンを逆恨みするエディ・ブロックに寄生し、ヴェノムが誕生した。
これに対してスパイダーマンはヴェノムの弱点である音波銃などを駆使して撃破(かつてスパイダーマンは自身の身体に取り付いたエイリアン・コスチュームに対して教会の鐘の音で剥したことがあった。映画クライマックスでの教会バトルはそのオマージュ)
その後もヴェノムは執拗にスパイダーマンを狙い続ける。疲れたスパイダーマンは自分が爆死したようにみせ、彼との戦いを終わらせた。
しかし、かつてエディが脱獄した際に同じ房に残された連続殺人犯のキャサディに、残されたシンビオートの一部が取り付き、カーネイジが生まれてしまう。
スパイダーマンでさえカーネイジを止める事が出来ず、そこでスパイダーマンは「化物には化物をぶつけるんだよ!!!」精神で、南国で隠居生活をしていたヴェノムの元を尋ねる(本作のラストのビーチでくつろいでいたのはそれのオマージュ)
ヴェノムもカーネイジを生んだ責任をとるためにスパイダーマンと一時休戦し、共に戦う事に……
という展開。原作を知っていると映画がもっと面白くなりますよ。
エディとヴェノムの結婚生活
残虐で凶悪なダークヒーローものだと思ってたら「彼女も仕事もなくした負け犬の俺にボディガードもしてくれて、人生や恋愛の相談にものってくれるツンデレ佃煮似のあいつが現れた話」だった前作。
ただ、そのヴェノムとエディが出会うまでが長いのが欠点だったのが、本作ではそれも解決。冒頭からずっとイチャイチャしている。
アンディ・サーキス監督自身が「この映画はラブストーリー」という程だ。
エディが落ち込んだら朝ごはん作ってくれたり、
仕事がうまくいくようにアドバイスしてくれたり、
恋の相談にものってくれる。
身体が大きいので家の中を滅茶苦茶にしたり、人の脳を食べようとするお茶目さもある。
そんな2人が喧嘩もするが、ずっとイチャイチャし続け、観ていて幸せな気持ちになる。「末永くお幸せに!」を心の底から言えるし、エディのアンに対する指輪が強奪されて、以降出てこなかったので、アンとの復縁はなさそうだ。アンもどう考えてもイマ彼の方が良いしな。
パトリック・マリガン刑事
ラストでパトリック・マリガン刑事の目が青くなるのは彼が寄生生命体シンビオートであるトキシンになるから。
他のシンビオート共生体と同様の能力を持つが、戦闘力は一人でヴェノムとカーネイジのコンビを圧倒できるほど強い。基本的にヴィランではなくヒーロー側なので、彼の単独作が作られるのかもしれない。脇役なのに声優に 森川智之を使っているのは意味がある。
それにしても「あの化物ども……」と最後言ってたけど、シュリークは死亡したし、カーネイジは喰われたし、ヴェノムもMCU世界に転移してしまって怒りもぶつける相手不在になってしまったのは可哀想。
ポストクレジット解説
最後にトムホスパイダーマンが登場。
恐らく、『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』でストレンジ先生がユニバースをごちゃ混ぜにしてしまったので、そこでヴェノムもMCU世界に参加してしまったのだろう。
ストレンジ先生によるやらかしで呼び出されたヴィランたちの共通点はピーター=スパイダーマンと認識しているヴィランたち。
恐らくヴェノムがエディに見せようとしたシンビオートの集合意識の中にライミ版『スパイダーマン3』のヴェノムの意識(知識)があり、それでMCU世界に呼ばれたのだと思う。
ただ、元の世界にモービウスとかトキシンを残しているのでどこまでMCU世界にいるかは不明。ノー・ウェイ・ホームでは顔見せ程度で元の世界に戻り、ヴェノムから分離したシンビオートがMCU世界で暴れる話になりそう。もしくはトムモもソニー世界に行くのかもしれない。
どうなるか分からないが、『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』がより楽しみになる終わり方だった。
細かな所
- ヴェノムが日本のキャラクターと間違われていたけど、確かにるろ剣にそっくりなキャラクターが出てくるしな……
- 教会にある木にイニシャルとハートのラクガキがあるからって、うぉぉぉぉぉってなるのよくよく考えるとおかしい気がする。IQが低い。
- シュリークはカーネイジ視線からだと完全にお荷物というか、相性悪すぎるというか。ただ、肝心の宿主にとっては生きる希望だったので、どうしようもなかった。味方側に足を引っ張るヒロインがいるとイライラするけど、敵側にいてもイライラしないのである意味新しいかもしれない。最後の戦いとかヴェノムが何かやってそうで実は何もやってなくてとどめ刺しただけ感が凄い。
- それに対してアンとダンの活躍具合が良かった。一般人なのにあんなに頑張るダンの事を嫌いになる人いないだろ。
最後に
最近『エターナルズ』とか『007』とか『最後の決闘裁判』みたいな長い映画ばかり見てきたので90分で終わるだけでもポイントが高い。
ポンポさんも好きそうな映画でしたね。
ワーワー書きましたが、以上です。ありがとうございました。