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【ネタバレ】映画『ソー:ラブ&サンダー』感想。ウルトラマンティガ世代と子供に見て欲しい映画

元カノのムジョルニアにまだ執着あるせいで現カノのストームブレイカーに嫉妬されてるソーが人気者のサンダーボルトに浮気しつつ、敵にストームブレイカーをNTRたり奪還したり元カノと復縁する話。

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↑端から異様に圧をかけるストームブレイカーさん

 

クリス・ヘムズワース演じる雷神ソーの活躍を描いた、マーベル・シネマティック・ユニバースMCU)の「マイティ・ソー」シリーズ第4作。

脳みそまで筋肉のソーだから軽減されているが、「マイティ・ソー」シリーズはソーの喪失の話でもある。

今まで弟が死んだり、母親が死んだり、弟が死んだり、父親が死んだり、自分の生まれ故郷の星が粉々になったり、自分が王となった直後に親友や民が死んだり、弟が死んだりしていたソー。

大切は人を失うのは4作目である本作も同じ。

しかし、アスガルド人において死は終わりではない。戦場で果てればヴァルハラに行けると信じられているのである。そして実際にジェーンはヴァルハラでヘイムダルと再会する。

 

それはきっと、ソーの長い長い長い人生の果て、ヴァルハラでジェーンや戦友たちと再会できるということ。恐らくIW冒頭で死んだロキもいる。

 

愛する人が亡くなっても、それは愛の喪失ではない。

心に滾る愛を持ち続け、平和の為に戦い続ける。その延長線上に再会は待っている。

つまり過去シリーズの喪失も寿命で死んだ父親など一部以外は本当の意味での喪失ではなかった。喪失し続けるソーではなかったのだ。無論これは僕たちの価値観、宗教観とはかけ離れているので受け入れ辛いかもしれない。しかし、MARVEL STUDIOSはソーに恨みでもあるのかとよく言われる中で、こういう斜め上に救いの道を用意するとは。

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↑本作における愛の図

 

ウルトラマンティガと子供

ラスト、子供達がソーの力を借りて戦う。

その展開に「子供を軍隊のように戦わせるなんて!」という声もあるが、個人的にはウルトラマンティガのガタノゾーア戦で子供たちが「私がティガだ!」と言いながら戦う姿に「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ僕もティガだぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」とテンション上がりまくっていた少年時代の体験を思い出してテンション上がってしまった。

「大人は子供を守る必要がある」という前提の上で子供だって活躍させる!! という合わせ技はいつだって子供の目を輝かせる。

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↑物理的にも目が輝いている子供

 

 

子供達が家の中(観客席)から戦ってるヒーローを見ていたら悪い敵に拉致られる展開はヒーローショーみたいだし、要所要所でヒーローが子供達に話しかけるのもヒーローショーみたいだし、最後は一緒に戦うのもヒーローショーでよくある展開である。映画の中の子供達=映画を観ている子供達のように描写しながら最後に僕もヒーローになれる!!という展開は滅茶苦茶熱い。ヒーローとは、ヴィランを倒す存在だけではない。子供たちに戦う勇気を与える存在でもあるのだ。

意図的なんだろうけど、老人から子供まで幅広い世代で楽しめるマーベル映画、ヒーロー映画になっているのじゃないだろうか。

 

また、ラストでソーが「敵の子を引き取って育てる」という展開はオーディンと口キの関係性と重なってよかった。ジェーンとの恋人時代は皿2枚とスプーンぐらいしか洗わなかったのに最後は娘のために朝食作ったりして人としての成長見てとれて感激。娘のラブを演じているのは、クリス・ヘムズワースの実の娘であるインディア・ヘムズワース。親子共演である。

 

 

細かな所

  • ヴァルキリーのナイト的振る舞いにドキドキしたけど、腎臓あったんだ……となる。
  • 売店にロキ(ドラマ)のパンフレット売ってて「これ本編にもロキ来る!?」と思わせておいてロキの死亡シーン集とマット・デイモンとソーの刺青だけだったな。いや死んでる割に登場しすぎ。
  • ヘイムダル「ヴァルハラへようこそ」

    ジタバタ

    ジェーン「えっ!何これ!?」

    ヘイムダル「シフの腕だ」

    ジェーン「え?」

    ヘイムダル「シフの腕」ってやりとりがラストの後であったのかな

  • アスガルドの劇、姉様ヤベェ!で逃げる所で終わるのどうかと思う
  • ゴアの娘、エタニティの擬態化みたいな存在なんだろうけど、次回作はゴッドオブウォーみたいな作品になりそう
  • 見る前の僕「ラブ&サンダーってなんだよ」→見た後の僕「うぉぉぉぉぉぉラブ&サンダー!!!!」となるの最高。
  • 不意打ちとはいえソーに負けるゼウスとか見てるとやっぱり覚醒ソーが手も足も出なかった姉上の強さって別格だったんだな。
  • ゼウスがスカートつまんで降りるところ、本作最大のえっちポイント。
  • やたら煩いヤギ、最初はただただ煩いだけだったけど、最後の方は笑ってしまう。天丼の大切さを知る映画。あと星に直撃するのもズルい。
  • 子供達を連れて帰る!そして宴だ!!!!→ウオォォォォォォォからの子供は食べない、過去の過ちだ。→スン……となるのアスガルド滅んでよかった。
  • ソーのカッコイイ演説しそうでしない感がいいよね
  • 今回、サプライズ的なのはほぼなかったけどフェーズ4になってからサプライズに力入れすぎ感あるのでこのぐらいでええ。

最後に一言

小籠包の神様のグッズ、早く販売しろ!!!!!

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↑乱痴気騒ぎ参加しているところ見たい