青鬼は菊池風磨
あらすじ 休職中の刑事が、クリスマス・イブの夜(クリスマス・イブの夜ではない)に妻が働く病院を訪れる。しかしそこに突然の大爆発。更に会場を鬼が襲撃。フロアが占拠され、妻を含めた病院スタッフたちが人質にとられていく中、彼は単身で反撃を開始する。
日本のドラマでも『ダイ・ハード』みたいな作品を作りたい!という心意気だけでも100点あげたくなるドラマを現在放送中なのはご存知だろうか。
しかも、土曜22時放送というゴールデンタイムで櫻井翔、比嘉愛未、ソニン、菊池風磨など豪華出演陣という力の入れ具合。
しかもしかも、あまりにも低クオリティなCGと「うそだろ!?」と主人公の口癖なのに視聴者が言いたくなる展開の連続に逆に心がときめいていく最高のドラマでもある。
ここからは更に詳細に書いていきたい。
武蔵刑事演じる櫻井翔
本作の魅力の1つが主人公の和製ジョン・マクレーンこと武蔵刑事だろう。
ダクトの中を這い回ったりして『ダイ・ハード』リスペクトを忘れていない。
過去に人質を守るために犯人を殺してしまったことがトラウマになり、刑事を休職し、病院通いしているという設定だが、占拠された病院で妻たちを守るために「心の傷?何それ美味しいの?」状態で上司の命令も聞かず元気一杯に行動していく。3話にしてこのトラウマ設定覚えている視聴者はもはや存在しない。やはり心の傷には荒療治である。
そしてこの武蔵刑事は実に滅茶苦茶な男なのである。
たった1人の鬼が操作する数十体の爆弾付きドローンが自分に向かってきても「うそだろ!?」と言いながら華麗に避けていくし
2話で建物の3階からも落ちても「生垣に落ちたから」という理由だけで擦り傷程度。
更に3話の終わりでは鬼が仕掛けた爆弾に「うそだろ!?」と言いながら爆風に巻き込まているが、多分問題ないだろう。視聴者誰も心配してない。
武装したテロリストに襲われ、2話では3階から落下し、3話では爆破に巻き込まれる武蔵刑事。櫻井翔くんが毎回死にかける面白いな#大病院占拠 pic.twitter.com/EPTSb4pTh9
— 社畜のよーだ (@no_shachiku_no) 2023年1月28日
この武蔵刑事、毎回ノルマのように「うそだろ!?」と言っているので最終回では「知っていた」と言って犯人の裏をかいて視聴者を感動させるし、問題解決して平和に戻ったと思いきや空港に新しい鬼が登場して「うそだろ!?」と言いながらシーズン2が発表されると思う。
昔から演技下手と叩かれ続けてきたジャニーズでも二ノ宮くんや目黒蓮くんなど演技派が多くなっている現代において、櫻井翔くんの演技は決して上手いとはいえないがその軽い感じが作品の空気と合っていて丁度いい感じ。
元々は藤原竜也にオファーがあったという噂を見たことあるけど、藤原竜也がヤバいゲームに巻き込まれる作品なんていつもの藤原竜也の日常過ぎるので櫻井翔くんで良かったし、武装装備したテロリストに占拠された病院で孤軍奮闘する主人公の図が完全に中学の時に考える阿保の妄想なので、それを大人になって実現出来てる櫻井翔くん、絶対演じてて楽しい奴だよ……。櫻井翔くんの父親は元事務次官というエリート家系だけど、「余りにも隙だらけや……」と言いながらテロリストを倒すのは日本人約1億人が一度は妄想したと言われている*1ので櫻井翔くんもしたと思う。
笑顔
ドローンの爆発に直撃しながらも無傷の病院の壁だったり
中で爆弾が爆発して窓から火が吹いても車体自体はノーダメージな救急車だったりとCGのショボさから発生するガバは理解できるけど
「当院のセキュリティは凄い」とフラグたてながらたった10人の鬼に速攻でクソデカい病院が完全占拠されるのも冷静になって考えるとヤバい。
また現時点のガバガバ最高潮は2話。武蔵刑事の妻でもあるヒロインの裕子とストレッチャーがロープで繋がれており、裕子はストレッチャーごと窓の外へ落下しそうになるシーン。
必死に落ちないようにあがくもついにストレッチャーにひきずられながら裕子が窓から落ちた瞬間、武蔵刑事が手を伸ばし間一髪で救ったが…なぜかストレッチャーが消える!なんなら武蔵刑事はどう見ても間に合っていないのである。ザ・ワールド。
更に本作の最大のウリは10人の鬼の仮面を付けたテロリスト集団。
彼らが徐々に仮面を外し素顔が明らかになっていく中で「この人も!こんな豪華な人も出演してるんだ!?」というサプライズ演出。
しかし、鬼のリーダーである青鬼の正体だけが1話で彼が登場するや否やTwitterで即正体バレてトレンド入りしてしまった。
警察がボイスチェンジャーで変換された声を必死に解析して特定しようとしているのに、Twitterにいるオタクたちは口元見た瞬間に菊池風磨くんと特定してトレンド入りしているの笑える#大病院占拠 pic.twitter.com/OOiFJOwa8Y
— 社畜のよーだ (@no_shachiku_no) 2023年1月14日
仮面付けてもその口元とO脚は驚くほど菊池風磨である。僕も最初「青鬼は菊池風磨」はネタバレじゃねと書くか悩んだが、流石にここは話題になるように「あえて」だろと信じて書く。天然だったら土下座します。また万が一「青鬼は菊池風磨」じゃなかったら冨岡義勇を切腹させます。ごめん。
僕は頭が悪いので難しいことはよく分からないが、これだけは分かる。このドラマは後から一人で見ても「なんだコレ(真顔)」になるドラマであり、しかしながら実況含めてみんなでワイワイしながら見ると滅茶苦茶面白いドラマであることに。
最後に
CMの入り方のアイキャッチも次回予告もシュールだし、出演者に「バキバキ童貞です」ことバキ童さんが結構なセリフありで登場していたり、
予算がない中で少しでも「面白くしよう」という努力を感じる。その努力の方向性が正しいのかは分からない。ただ、安心して欲しい。人生とは分からない事だらけなのだ。
令和のダイ・ハードとタイトルに書いたけど、2話の途中で武蔵刑事は占拠された病院から出てしまうのでダイ・ハード要素は激減している。
それぐらい圧倒的テンポの良さと次に何が起きるのか分からない先の読めなさ(大体読める)
そして捕まった病院スタッフも続々と治安が終わってることが判明している。
病院占拠を1話完結でないドラマで展開するなんてやる事ないし、滅茶苦茶テンポ悪くなりそうという事前の予想を超えていく作品なのだ。これは今期1番面白いドラマといっても過言ではない(過言)
取り敢えず気になった人は1話を是非見て欲しい(暇な時でいいです、すいません。)
*1:特にソースはない