円谷プロダクションの特撮ドラマ『電光超人グリッドマン』を原作とするテレビアニメ『SSSS.GRIDMAN』『SSSS.DYNAZENON』の2作品をクロスオーバーさせて描く劇場版アニメが公開された。
当たり前だが、本作はテレビアニメシリーズの履修は必須である。たまに「初心者でも楽しめる」みたいな甘い言葉をかける輩がいるけど、ただのヤリモクみたいな奴である。騙されるな。
人気シリーズの映画化なので、ファンは事前に「こういうシーンあればいいなぁ」と妄想したり、「テレビアニメシリーズでもやもやした所に答えがあればいいなぁ」と思ったりする。例えば
- グリッドマンとダイナゼノンの共闘がみたい。グリッドマンのピンチに駆けつけるダイナゼノンとか超みたい
- 仕方ないとはいえ響裕太の大切な時間を奪っていたグリッドマンの件がなぁなぁになっている
- 響 裕太と宝多 六花の関係性の変化がみたい
- 新世紀中学生の面々の再登場と活躍がみたい
- 響 裕太の裸がみたい
- 宝多 六花の脚を堪能したい
- 新条 アカネの再登場がみたいようでみたくないような、でもみたい
- 新条 アカネとアンチくんとの会話がみたい
- 新条 アカネと宝多 六花のやりとりがみたい
- 響 裕太の可愛い所とかっこいい所がみたい
- 特撮時代から続くグリッドマンのこいつ話通じないし割と頼りないし、弱くないか…?に対する答え
- 『SSSS.GRIDMAN』のオチから考えると『SSSS.DYNAZENON』がアニメーションなのはなんで?
- グリッドマン同盟とガウマ隊の絡みがみたい
- ガウマさんと蓬の再会シーンがみたい
- ガウマさんと姫の5000年ぶりの再会シーンがみたい
- 人としての…愛と約束と……賞味期限!がみたい
- よもゆめのイチャイチャがみたい
- 南 夢芽の重たい所がみたい
- 飛鳥川 ちせとゴルドバーンの再会シーンがみたい
- 瞬間でもいいので怪獣優生思想の方々をみたい
- 戦闘で盛り上がるシーンでインパーフェクト、UNION、uni-verseなどが流れて欲しい
- フルパワーグリッドマンとカイゼルグリッドナイトの並びがみたい
- 滅茶苦茶カッコイイ新しい合体シーンや戦闘シーンがみたい
- アレクシスの再登場&共闘がみたい
- 特撮ファンもニヤニヤ出来る要素欲しい
- ユニバースモノなら『ANEMONE 交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション』みたいにスピンオフ含めたグリッドマンシリーズ全てを包括してほしい
- 無職の山中 暦がみたい
などなどみたかったシーン
全部みれた。
もう一度言う。
全部みれた。
本当に
全部みれた。
シティーハンターの映画で「見たいモノを全部見れて満足」という感想は多いがそれを更に進んでいるのが本作。視聴者が見たいモノを押さえつつ、それ以上を見せてくれる幸福。
次から次と観たいシーンがやってくるわんこそば状態。いや、一つ一つが重たいのでわんこかつ丼状態(?)
しかも、新条 アカネが実写だけでなく、アニメ姿の再登場という少しでも仕方を失敗するとテレビシリーズの否定になりそうで、あの世界に戻る=また逃避するって思い込んでたからまさかあんなに頼もしく助けてくれるとは…と感動する。見たいシーンを想像を超える見たかったシーンで殴りつけてくる。
人気アニメの劇場版って、前作の主人公とヒロインの墓の前から物語が始まったり、主人公が人体実験で頭を弄られ五感を失ったり
別の映画では見た目はテレビシリーズと同じなのに別世界という設定なので同一人物からは考えられないような言動で違和感あったり
「面白いけど、思ってたんとちゃう!!!」になってしまう事も多々ある中で
本作は見たい奴を全部見れる。それだけで100点満点で120点ある。映画としての良し悪し関係なく見終わった後の満足度が凄い。
最後に
「六花に告白うーーーーーんでも、タイミングがなぁ…いや、でも!あっ!でも…」
はよ告白しろ
「えっ!?グリッドマンとアクセスフラッシュしたら自我がなくなるって!?それは大変だぁアクセスフラッシュ!!!
少しは迷えよ
テレビシリーズだとあまり掘り下げられなかった本作の主人公、響 裕太の魅力が全開なのも良い。可愛い見た目なのに中身は『シン・仮面ライダー』の本郷猛である。
あと、ラスボスが「グリッドマンは私のモノだ!!」っていうの『SSSS.GRIDMAN』放送時にオタクから「グリッドマンの私物化!」と叩かれたのを思い出すと笑える。
本当に120点の出来の本作だが、最後に言いたいこともある。
怪獣が出現して暴れる所や戦闘シーンでの音に重さが足りなかったのが物足りなかったので、重低音バリバリ、バックで流れる歌もバリバリ聞こえるバージョンも頼む!!!やってくれ!!!