社会の独房から

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ポケGOで老GO~僕とババァとポケモンGO~

いきなりだが、僕には70歳ぐらいの祖母(以下ババァと呼ぶ)がいる。年に数回しか会わないそのババァとも何を話したらいいのかよく困っていた。

当たり障りのない最近の近況とか話しても社会人になってからは特に代わったこともないし、ババァに会社の愚痴言っても仕方ないし、残念ながら浮いた話もない。

そんな僕とババァとの一つの共通点が出来た。そうそれが、ポケモンGOである。今回はその軌跡について書く。

 

 

 

Guide for Pokémon Go

 

ポケモンGOとは2016年にリリースした後、オワコンオワコンと言われながら2018年にアクティブユーザーもダウンロード数も売り上げもリリース開始以来の最高値を叩き出しているソシャゲである。僕もリリース直後にDLし、大阪の聖地だった天保山に居座ってはラプラスをゲットを目論んでいました。ただ、周知の事実だと思うが、リリース直後のポケモンGOは良い意味でシンプル、悪い意味でやる事が少ないのですぐに飽きるという欠点もあったし、夏場は暑いし、冬場は寒い。中々新要素もイベントもなかったので私はラプラスゲットで燃え尽きて2016年の冬には冬眠した。

 

2016年の年末に帰省したときにババァにテレビで話題になっているポケGOに興味があると言われ、ババァなのに携帯をスマホにしていたのでポケGOをインストールしてあげて基本的な事を教えてあげた。当時の僕はどうせババァもすぐに飽きるだろうなぁぐらいしかその時は思わなかったのだが、それは大きな間違いであった。

 

ババァ、ポケGOにはまる2017

 

2017年の夏に帰省した際に家にババァがいないのである。てっきり体崩して病院にでも行ってるのかなと思ったのだが、話を聞くとどうやら近所のポケGO仲間とジム潰しとレイドボス攻略に行っているらしい。まだ飽きずにポケGOをやっているのにも驚いたし、孫が帰省したのにポケGOを取ったババァにショックを隠せない僕だったが、引きこもり気味だったババァが外で他の人と遊んでいるというのが嬉しかったのも事実。帰ってきたババァに話を聞くと、老人一人だと危険で不安だったので老人会でポケGOクラブみたいなモノを結成して、グループ単位で行動しているらしい。凄い行動力だし、ババァにコミュニケーション能力あるのも初めて知った。普段、家に行っても独りでみかん食ってばかりだったからだ。

 

若者は新しいモノに直ぐに飛びつくが飽きるのも早い。高齢者は中々最初の一歩を歩まないが、一度得たモノは手を離し辛いそういう特性はある思う。

上記でも書いたが、ポケGOのシンプル過ぎるゲームシステムもババァに取っては良かった。やることを短期間で覚える事が難しいババァにとって歩いてポケモンを見つけてボールを投げるだけでゲームが成立するシステムは難しい事を考えずに済み、ゆっくりとジムバトルや追加されたレイドバトルのやり方を頭だけではなく身体全体で覚える事が出来たからだ。また、ポケモンを収集するだけというゲーム目的もいい。ババァはそれまでポケモンなんて知っててもピカチュウぐらいだったが、やっていく内にポケモン一匹一匹に愛着沸いてきているようだったし、アメを400個も集めないとギャラドスに進化しないコイキングのゲットに夢中になり途中からギャラドスへの進化を無視していた。また、レイドバトルなど時間指定がある事が多いのでどう考えても社会人や学生より時間があるニートや高齢者が有利なゲームだし、レイドへの参加する為に必要なレイドパスぐらいしか使い道のない課金力よりもゲームのプレイ時間が大事なゲームなのでその点も高齢者有利だ。そりゃ高齢者にもヒットするわなポケGO、普段では考えられない、高齢者が若者を抜いていく優越感を持つこと出来る、数少ないツールだと思う。

そして今のテクノロジーの時代、若者はドンドン新しい機器などを取り組んでいる中、ババァもババァなりに新しいモノに触れていきたいという探求心があるらしい。ポケGOはそのババァのちょっとした好奇心を抑えてくれた訳だ。

ババァは今横浜みなとみらいで行われるイベントに参加するというのだ!。ちなみにババァは関西に住んでいる。滅茶苦茶遠出である。心配だが、どうしてもヨーロッパ地方でしか出現しないポケモンバリヤード”が欲しいと言うのだ。

そこまで言うならと納得して後日ババァからゲットしたバリケードの写真を送られてきた。楽しそうな顔だった。

 

 

□ババァ、ポケGOにはまる2018

 

2018年の夏、再びババァの家に行く。

家に行くのは一年ぶりだが、ババァとはラインなどでよく連絡しあっていた。内容は大体ポケGOについてである。僕もババァに感化されまたポケGOに復帰したのである。

この頃の僕は新しく追加されたレイドバトルやコミュニティ・デイや新ポケなどやることが多く、大変楽しくまたわからないことも多かったのでババァに逆に教えを乞う事が多くなった。僕に教えている時のババァは声が若かった。

家に着いた後、僕はババァと近所をまわってポケGOした。ババァと散歩するなんて数年ぶりだったし、ババァの友達の方々にも会えてお話出来て良かった。どいつもこいつもトレーラーレベル最大の40になっててどれだけ時間費やしてるんだよ、暇かよと思ったが流石に言葉にはしなかった。僕のようなコミュ障でも共通の話題があれば盛り上がれる。照れと笑いのある時間だった。ポケGOに関しては完全にババァの方が僕より強いのでレイドバトルなどババァに負んぶに抱っこだっし、まさか孫から頼られる時が来るとは思わなかっただろうババァは今までにないほどウキウキしていた。

 

だが、2018年の冬、そんなババァが入院した、脳卒中である。

幸い、無事手術も成功したと僕の所に電話がかかってきた。僕も一息つき、何とか時間を作ってお見舞いに行った。

 話を聞くとさらに幸いな事に後遺症もほとんどみられないようだった、ただ、脳卒中は再発の可能性も高い病気である。これからも注意が必要であるとの事だった。ババァとも話すことが出来た。ババァは元気はなさそうだったが、「早くポケGOしたいわぁ」って言っていて心はまだまだ負けていなかった。僕もババァとポケGOしたいから早く元気になれよと声をかけた。

 

 

□ババァ、ポケGOにはまる2019

 

まだ、ババァは退院できていない。病院でリハビリ中である。

僕は独りポケGOをしてはババァに連絡を取り合っている。

僕とババァには今まで祖母と孫以上の関係性は全くなかった。でも今は違う。

ポケGO同士である。

僕とババァの間にはポケモンGOが存在している。他人からすればたかがゲームなのかもしれなし、しょうもなく見えるかもしれない。でもそれでも僕にはその存在はとてもでっかくて感謝しかない。ババァもポケGOをしてから明らかに元気になったし毎日目的を持って生きるようになったらしい。今リハビリを頑張っているのも早くポケGO友達達と遊ぶためだ。

ポケGOも頑張ってこれからもババァの良き遊び仲間として成長して欲しいなぁと願いつつ

 

僕も早くババァとポケGOしたいなぁ