『チェンソーマン』2部など、今もっとも勢いのある漫画家といえば藤本タツキ先生で異論はないと思う。
その藤本タツキ先生は単行本のコメントに「悪魔のいけにえ大好き!」「ヘレディタリー大好き!」「貞子VS伽倻子大好き!」など毎回好きな映画をオススメするのが恒例になっていたり、読み切り漫画である『ルックバック』では参考にしただろう『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』を作中でわざわざ出したりして、リスペクトを隠そうともしない。
そんな映画好きが滲み出ている藤本タツキ先生が単行本やジャンプの巻末コメント、各種インタビュー、対談、妹(!?)であるながやまこはるちゃん(@nagayama_koharu)のツイッターで影響受けたと豪語していたり、オススメしている映画をまとめたので、作品紹介と合わせてどの配信サービスで見れるのかを書いていく。
なお、日本のアニメ映画はアニメ編で紹介している。
単行本コメント
『悪魔のいけにえ』('74)
(C)1974 VORTEX, INC.
旅行中の陽キャな若者たちがテキサスの片田舎にある一軒屋で出会った殺人鬼一家に絡まれて悲惨なことになる話。
ホラー、スラッシャー、そんな枠には収まらない映画界屈指の名作。今やカルトの域から伝説にまで登りつめたホラー映画の金字塔である。ジョジョの荒木飛呂彦先生が選ぶホラー映画トップ20でも10位に選ばれている。藤本タツキ先生が大好きなのも納得の作品で、人生の教養としても是非1度見て欲しい映画。アマプラにはレンタルしかないが、U-NEXTなら見放題対象。
『へレディタリー/継承 』
(C)2018 Hereditary Film Productions
ツイッターでバズりにバズりまくった『ミッドサマー』で有名なアリ・アスター監督作品。個人的にはミッドサマーよりへレディタリーの方が好き。
祖母の死をきっかけに、残された家族にも怪奇現象や異常が起き始めるというストーリー。「厭な空気」を出すことにかけては天才的なアリ・アスター監督と顔の圧が凄いトニ・コレットの怪演が見どころ。アマプラやネトフリで見放題対象。
『貞子VS伽倻子』
(C)2016「貞子vs伽椰子」製作委員会
「バケモンにはバケモンをぶつけんだよ」の名セリフで有名なやつ。
ジャパニーズホラーの代名詞ともいえる「貞子」と「伽椰子」が登場し対決。
監督は『戦慄怪奇ファイル コワすぎ!』や『カルト』で有名な白石 晃士。ギャグ映画だと見せかけてしっかりと怖いのが特徴だろう。流石白石晃士。アマプラではレンタルのみ。ネトフリなら見放題対象。
https://www.netflix.com/jp/title/80141799?s=i&trkid=13747225&vlang=ja&clip=81376388
『デス・プルーフ in グラインドハウス』
(C)2007 The Weinstein Company, LLC. All rights reserved.
みんな大好きタランティーノ作品。
本作は2部構成になっている。まず前半はセクシーな女子たちがドライブしながら恋バナに花を咲かせ、後半はボンネットに髑髏のマークをペイントした70年製シボレー・ノヴァSSを駆るスタントマン・マイクが付け回していく。前半はサスペンススリラー、後半はカーアクションの要素が増える。人を選ぶ映画だが、ラストの爽快感だけは別格。アマプラで見放題対象。
『コララインとボタンの魔女』
(c)Focus features and other respective productions studios and distributors
『KUBO/クボ 二本の弦の秘密』で日本でも有名になったスタジオライカ作品。『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』のヘンリー・セリック監督作品ということでも有名。
ボタンの瞳を持つ人々が住む別世界に迷い込んだ、11歳の少女コララインの冒険を描く。
50億円以上の大予算を組み、コララインの人形だけで28体、20万種類以上の表情バージョンが用意され、撮影には4年をかけたストップモーションによるクオリティの高さだけで圧巻である。アマプラやネトフリで見放題対象。
『女優霊』
『スマホを落としただけなのに』『嘘喰い』『リング』で有名なJホラー界の巨匠、中田秀夫監督の映画デビュー作であり、最高傑作。90年代の邦画の独特な雰囲気は今見ると本当に魅力的。アマプラやネトフリで配信なし。huluで見れる。
『降霊』〜KOUREI〜
小説『雨の午後の降霊術』を原作に、1999年にテレビドラマとして放映され、2001年に劇場公開されたサスペンスホラー。
監督は『CURE』の黒沢清監督。霊能力を持つ妻と平凡な夫が街で起こった少女誘拐事件に思わぬ形で関わった瞬間、夫婦の間に隠された感情がむき出しにされていく展開。
役所広司が自分のドッペルゲンガーに対して問答無用でガソリンをかけて燃やしてしまう展開はチェンソーマンでの光の力を思い出す。配信はなし。ツタヤへGOだ。
『ゲット・アウト』
(C) 2017 Universal Studios. All Rights Reserved
ジョーダン・ピールは今のハリウッドで一番勢いのあるサスペンススリラー監督といっても過言ではない。賞レースでは無視されがちなホラー映画であるにもかかわらず、『ゲット・アウト』は第90回アカデミー賞で、作品、監督、脚本、主演男優の主要4部門にノミネートを果たし、ついには脚本賞を受賞する。その後も『アス』が大ヒットし、最近では『NOPE ノープ』も全米で大ヒットしている。
「これまでこんな映画を観たことはなかった」と言いたくなるラストの展開は是非見て体験して欲しい。アマプラはレンタルのみ。U-NEXTなら見放題対象。
『ジェイコブス・ラダー』
旧約聖書のヤコブの話をヒントに、悪夢と現実の間で翻弄されていくベトナム帰りの男の奇妙な体験を描いたサスペンス・スリラー。アマプラやネトフリでは配信なし、U-NEXTなら見放題対象。
『戦慄怪奇ファイル コワすぎ!』シリーズ
白石 晃士監督の代表作。
2012年に1作目の『戦慄怪奇ファイル コワすぎ!FILE-01【口裂け女捕獲作戦】』がリリースされ、ニコ生ホラーを中心に話題となったフェイクドキュメンタリー作品の「コワすぎ!シリーズ」
映像制作会社のディレクター・工藤仁とアシスタントディレクターの市川美穂、そしてカメラマンの田代正嗣からなる取材スタッフが、視聴者から送られてきた怪奇映像を元に取材を行うちにスタッフも怪奇現象に巻き込まれるというストーリー。口裂け女や河童に対してもバットや己の拳で応戦するディレクターの工藤がコワすぎ!とだけ覚えておいて欲しい。
滅茶苦茶面白い作品なので、見てない人は是非みて欲しい作品。
配信はニコ生が一番オススメだが、アマプラやネトフリでは配信してない。2週間無料のオソレゾーンというマイナーなホラー作品配信サイトにあるので是非。
ジャンプ巻末コメント
『ミッドサマー』
(C)2019 A24 FILMS LLC. All Rights Reserved
逆にもう説明不要だと思うアリ・アスター監督作品。エルデンリングでも同じような町が出てくる。アマプラやネトフリなど、サブスクならほぼどこでも見れる。
『スウィング・キッズ』
カン・ヒョンチョル監督作で、K-POPグループ「EXO」のD.O.が主演を務め、タップダンスチームが人種やイデオロギーを超えてダンスで絆を深めていく姿を描いた韓国映画。
朝鮮戦争下の1951年に巨済捕虜収容所ではイメージアップのため、戦争捕虜のダンスチームが結成されることにという物語。アマプラでもネトフリでも見れる。
『哭声/コクソン』
『チェイサー』『哀しき獣』のナ・ホンジン監督によるサスペンススリラー
韓国の田舎町で起きる惨殺事件。警察は山で独り暮らす日本人に疑いを持ち始める。
本作はとにかく國村隼が凄い。
アマプラで見放題対象。
『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』
みんな大好きタランティーノ作品。『ルックバック』に多大な影響を与えた本作。
1969年にハリウッド女優シャロン・テートがカルト集団チャールズ・マンソン・ファミリーに殺害された事件を背景にハリウッド映画界を描いた作品。背景を調べてから映画を観ることを推奨。アマプラではレンタルのみ。
『初恋』
監督は三池崇史。三池にとって自身初のラブストーリーとなるオリジナル作品らしい。ラブストーリーかどうかは観客による。アマプラで見放題対象。
Amazon.co.jp: 初恋を観る | Prime Video
ながやまこはるちゃん発信
『NOPE/ノープ』
去年の映画はNOPEが一番面白かったのでNOPEオススメです。
— ながやま こはる (@nagayama_koharu) 2023年1月25日
アマプラで配信開始。
『サイコ・ゴアマン』
お兄ちゃんとサイコ・ゴアマンを見ました。仕事だったので無料で見れたし、今年一番面白い映画だったのでよかったです。
— ながやま こはる (@nagayama_koharu) 2021年7月21日
アマプラではレンタルのみ。
『TAPS』
今日はファイアパンチが更新されるのでオススメです。今日から更新と一緒にお兄ちゃんと見たあまり知らないかもしれないおすすめ映画を貼っていくのでオススメです。 pic.twitter.com/P8XDcSAxtv
— ながやま こはる (@nagayama_koharu) 2017年4月9日
トムクルーズも出ている映画。アマプラではレンタルのみ。
『スティーブンユニバース』
ずっと見たかったスティーブンユニバースがアマゾンプライムに追加されたのでよかったです。
— ながやま こはる (@nagayama_koharu) 2020年1月15日
アマプラに追加されたのも2年前。現在見れない。
『スパイダーマンホームカミング』(おそらく)
今日はお兄ちゃんとスパイダーマンをみました。主人公のスパイダーマンは○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○のでよかったです。 https://t.co/CpKrBijFKj
— ながやま こはる (@nagayama_koharu) 2017年8月11日
ディズニー+で見放題対象。
スパイダーマン:ホームカミングを視聴 | 全編 | Disney+(ディズニープラス)
『ブラインドネス』
黒い箱といえばおにいちゃんと一緒にみた映画のブラインドネスという映画がオススメです。
— ながやま こはる (@nagayama_koharu) 2017年6月23日
アマプラは購入のみ。U-NEXTなら見放題対象。
インタビューや対談など
量が多いので一気に紹介。
『ゲーム・オブ・スローンズ』
説明不要。ゲーストとブレイキング・バッドとストレンジャー・シングスは「当然見ていますね?」という態度で全然関係ないハリウッド映画で名前が出て来たりするので怖い。アマプラで見放題対象。
『ビック・リボウスキ』
コーエン兄弟製作のコメディ映画。パワーちゃんの元ネタは本作に出てくるおっさんだと『このマンガがすごい!2021』のインタビューで答えている。
アマプラでレンタルのみ。
『呪怨 呪いの家』
映画からドラマへ。ネトフリオリジナルシリーズ。「そこまで褒める!?」と言いたくなるほど藤本タツキ先生大絶賛のドラマシリーズである。是非見て。シーズン2も待ってる。
https://www.netflix.com/jp/title/81059942?s=i&trkid=13747225&vlang=ja&clip=81284406
『ジョーカー』
アマプラでレンタルのみ。昨今の事件見ていると良くも悪くも影響力が強い作品だなと思う。
『インターステラー』
宇宙で愛を描く。アマプラで見放題対象。個人的にはノーラン作品最高傑作。
『パラサイト 半地下の家族』
アカデミー賞で作品賞、監督賞、脚本賞、国際長編映画賞の最多4部門とったので知らない人いないと思う。アマプラでもネトフリでも見放題対象。
『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』
ジェームズガン監督の方。
アマプラはレンタルのみ。ネトフリで見放題対象。
https://www.netflix.com/jp/title/81588833?s=i&trkid=13747225&vlang=ja&clip=81592832
『モンスターズ・インク』
ピクサーの長編アニメーション。
ディズニー+で見放題。
モンスターズ・インクを視聴 | 全編 | Disney+(ディズニープラス)
『シュガーラッシュ:オンライン』
ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオが制作するアニメ。『シュガーラッシュ』の続編。結構人を選ぶ続編だと思う。
シュガー・ラッシュ:オンラインを視聴 | 全編 | Disney+(ディズニープラス)
『真夜中のミサ』
Netflixの海外ドラマ。孤島の小さな町に、かつて住んでいた曰く付きの青年 (ザック・ギルフォード) と謎めいた神父 (ハミッシュ・リンクレイター) が現れたことで、断絶がますます深まっていく物語
https://www.netflix.com/jp/title/81083626?s=i&trkid=13747225&vlang=ja&clip=81488871
『ジョン・ウィック』
説明不要のみんな大好きな映画。今度4もやるぞ。アマプラで見放題対象。
『アメリカンスナイパー』
描かれるのは伝説のスナイパー、クリス・カイルの半生。監督はクリント・イーストウッド。アマプラはレンタルのみ。
『Mr.ノーバディ』
みんな大好き「舐めてたやつは超強い」系の映画。アマプラで見放題対象。
Amazon.co.jp: Mr.ノーバディ (吹替版)を観る | Prime Video
『台風クラブ』
台風の襲来をきっかけとして、日頃の鬱屈した感情を爆発させる少年少女の姿を通して、思春期の少年少女たちの危うさ・脆さを表す。邦画。アマプラで見放題対象。
『ザ・レイド』
インドネシアの格闘技アクション映画。ギャングとの壮絶な死闘を、多彩かつハードなアクションと容赦のないバイオレンス描写で描き出していく。アマプラはレンタルのみ。
Amazon.co.jp: ザ・レイド(字幕版)を観る | Prime Video
『ゴーンガール』
『セブン』『ドラゴン・タトゥーの女』の鬼才デヴィッド・フィンチャーが描く男と女の刺激的サイコロジカル・スリラー。胸糞悪い系。アマプラで見放題対象。
『チェイサー』
韓国映画。韓国ではR-18、日本ではR-15指定。 韓国の実話を基にサイコパスな連続殺人犯を描いたサスペンス。アマプラでレンタルのみ。
『ザ・マスター』
新興宗教を題材に、カリスマ教祖と迷える復員兵の愛憎入り交じる関係性を俳優陣の重厚な演技で描き出した人間ドラマ。アマプラでレンタルのみ。
最後に
入念に調べたつもりですが抜けとかあったら教えてください。特にTwitterは検索機能がゴミなので抜けあるかも。その時はごめんなさい。イーロン・マスクが全部悪い。
オススメの漫画編も出来ました。