キールが本作のMVP過ぎるのでそろそろ報われて欲しい
映画プロデューサーの人がインタビューで「今年は、興収100億円を超えます!」と自信満々に言っていて「いくら国民的映画のコナンでも特典もたいしてつけてないのに100億なんて行くわけないだろ……」と半信半疑のまま映画館で鑑賞したのですか……
「これは100億いくわ……」という出来。
コナン映画ってもはやミステリーというジャンルじゃなくて「コナン映画」という1つのジャンルを楽しむ映画になっていると思うし、多くの人がそれにチューニング合わせて映画館に向かっていると思う。そしてそんなコナン映画というジャンルでも年々試行錯誤していってるけれでも、今年は主軸となる事件と『ダイハード』や『ワイルド・スピード』のようなド派手な爆発やアクション!大活躍するキャラクター達にそれぞれの関係性!!などのファンサ要素は全て高水準でまとまっておりそして何よりもラストでファンなら誰でも気が狂ってしまう大傑作!!!!
満足度が凄い。コナンファンの為の映画。更に言うなら灰原哀、灰原哀とコナン君の関係性ファンが見ると悲鳴をあげたくなる。そんな映画。
ここからはネタバレありで書いていきたい。
それぞれの見どころ
本作は灰原哀がメインだけど、それ以外のメンバーも見せ場があって配慮が行き届いている。
・カーチェイスする阿笠博士
いつもは便利アイテムとクイズだけで出番が終わってしまいがちな阿笠博士も「灰原哀」がメインなら黙っていられない。灰原哀の為にあんなアグレッシブなカーチェイスをし、涙を流すとは……。もはや親子じゃん……黒の組織とか諸々解決した後で灰原哀が宮野志保に戻った後も何だかんだあの家で生活して欲しいよ~~~~~~。あと、夢のシーンだけど眼鏡が曇ってる所で「ワシじゃよ」って言い出さないかドキドキした。
・蘭姉ちゃんの時かけジャンプからの正拳突き
本作はヒロインではないけど、格闘要因として大活躍。灰原哀が拉致られた!どうしよう!?からの蘭姉ちゃん参戦はビビった。車のボンネットに乗っただけかと思ったらパンチで凹ませていて笑う。
武器をもった黒の組織の幹部相手と互角以上に戦える蘭姉ちゃんってカッコいいし、幹部クラスには勝てないぐらいのパワーバランスだとわかる。
「新一いいいいい」やコナン君(新一)による「らあああああん」は今回惜しくもなかったね。
・久しぶりの眠りの小五郎の推理シーン
最近、地味に少なくなってきている眠りの小五郎の推理シーン。まぁただあんまり小五郎のカッコよいシーンは少なかったし、そろそろ小五郎メイン回があってもよくないですか!?人気ないからダメ!?そうですか……。
・赤井さんの上空からの狙撃で潜水艦撃沈シーン
コナンくんが標的に印つくって赤井さんが狙撃するの映画の黄金パターン過ぎる。もう100000回は観た(オタクの過剰表現)
今回は沖矢昴としての登場だし、離れて所にいるし、赤井さんの登場はないのかな…と思ってた所でのヘリコプター登場である。何だアレ。そして降谷 零とのイチャイチャ。何だアレ。コナンくん、赤井さん、降谷 零が揃った時の安心感が凄い。
・夜空にカッコ良く立つ降谷 零
正直、本作では電話してもコナンくんは出てくれないし、全然活躍してないけど、画面に出るだけでカッコイイ。最後に赤井さんとイチャイチャした後に風見ともイチャイチャしだして福利厚生が行き届いている。というかあの服装かっこいいね。それはそれとしてキールさんが胃を痛めてるのにとっとと戦線離脱して電話してくるところがさぁ。
・ウォッカ
本作だと人質の父親を殺そうとしたり厭で邪悪な所も出ているけれども、キールが潜水艦について聞いたら「そんなことも知らないのか」と言いながらもその場に行って懇切丁寧に全部説明してくれるのとっても優しい。はやくジンの兄貴や黒の組織と手を切った方がいい。
あと、監視カメラのシーンで電車のホームにいるジンの兄貴とウォッカに笑った。滅茶苦茶目立つ。
2回目見たら、ジンの兄貴が来る前の潜水艦内のスパイ率が高すぎて笑った。孤軍奮闘のウォッカ。
・ジンの兄貴
シェリーに会えるかも!?とワクワクしながら海外から日本まで来たと思ったらシェリーはいないわ老若認証システムは欠陥システムだったわで、いつものポエム口調じゃなくて「クソシステムじゃねぇか!!!!!」と叫ぶところ、一番笑った。クソシステムに出くわした時に使っていきたい。
そしてジンの兄貴は急に幼女を誘拐するよう作戦変更して現場を混乱させたり、生け取りにしなきゃいけない老若認証システムの開発者を始末しようとしたり、ラムの右腕を騙して見殺しにしたりと相変わらずやりたい放題である。
・ベルモット
灰原哀を助けたの、映画ファン向けの解釈はペンダントで、原作ファン向けにはそれプラスでコナンの正体隠すためと自分とボスのためって感じかな。ここら辺は映画がうまい。
相変わらず映画ではいい空気だけ吸ってるだけのベルモットである。
そして黒の組織のボス、恐らく若返ってるよね。だからラムの前にも姿現さないんだろうし。ということはまさか‥光彦‥お前‥。
・キール
冒頭からジン兄貴に撃たれたりしてボロボロのキール。最後、キールも潜水艦に乗っている状態なのに赤井さんにロケラン撃たれるの本当に可哀想。
灰原哀が拉致られた後も危険なのに脱出できるように様々な手を打ってくれた本作のMVP。他人は救うのに自分はいつも自分で救っているのが凄いけど、そろそろ何かしら救われて欲しい…。というか組織で一番有能だと思う。
・灰原哀
好き~~~~~~!!!!!ずっと可愛い。
コナン君助けに行く時の衣装も可愛くて好き。正直、コナン君と灰原哀ちゃんが人工呼吸でキスすること、ネタバレくらって知ってたんですね。
「今年のコナン映画炎上」とか雑にまとめられそうだけど、試写会を通して中国人を中心に特定のカップリング過激派やアンチが暴れ回ってるだけたから、公式や青山先生は一ミリも悪くないということだけは言っておかないといけない気がするな
— 社畜のよーだ (@no_shachiku_no) 2023年4月7日
ただ、灰原哀ちゃんが溺れた時にコナンくんがやってきて人工呼吸すると思っていたので「逆~~~~~!」ってなったのが楽しかった。
灰原哀ちゃんって大人びているので勘違いしてしまいそうになるけどまだ18歳なんですよね。そりゃ、例え人工呼吸でもキスを意識してしまうのは凄く18歳の子らしいと思うし、コナン君に対して特別な感情があったとしても、蘭のことも、新一と蘭の関係性も好きだから敢えて気絶したフリして蘭にキスお返しするというラスト。劇場で悲鳴が聞こえて凄かった。それを考案したのも青山先生らしい。やっぱり青山先生凄いわ…。個人的にはキスシーンよりも人工呼吸器で間接キス繰り返す所が好き。
灰原哀ちゃんがコナン君と結ばれることはないんだろうけども、そんな関係性だからこそ、こんなにも魅力的なのかもしれないけれども、それでも僕は2人のイチャイチャを妄想しながらこれからも生きていきます…。
・江戸川コナン
個人的に本作で一番好きなの、コナンくんが佐藤刑事に怒鳴った事を謝るシーンなんですよ。さっきまで犯人をボコボコにされていたコナンくんが助けられて最初に言う事が謝罪なんです。「痛い」とか「やばかった」とかですらない。そんな事気にしてなんかない。灰原哀ちゃんが拉致られて気が動転していた時の怒鳴りの謝罪をこのタイミングでしたの、多分、この先謝れない可能性があったからなんだと思う。潜水艦を攻撃するのもリスクあるし、工藤新一だと黒の組織にバレると今まで通りの生活なんて出来ない。だからこそ、あのタイミングで謝罪するしかなかった。でも、だからって本当に謝ることが出来るのがコナン君の凄い所なんだと思う。常に他人のことを一番に考えて慮って全力で行動することが出来る。そんなコナン君だからこそ、例え小学生の身体でも、味方が出来る。そういう事なんだと思う。
だからこそ『漆黒の追跡者』では一人で黒の組織と対峙していたコナンくんが『純黒の悪夢』では、赤井秀一と降谷零という共に組織と戦ってくれる味方が出来て、そして本作『 黒鉄の魚影』では頼もしく戦ってくれる蘭姉ちゃんや、いつも全力でサポートしてくれる阿笠博士や、子供たちの世話をしてくれる園子や、話を聞いてくれる目暮警部や、危険を顧みず行動してくれる水無 怜奈や、頼りないけどFBIや、滅茶苦茶頼りになる黒田兵衛や、敵か味方かベルモットや、便利な眠りの小五郎や、そして赤井秀一と降谷零がいる。何よりも灰原哀ちゃん。
黒の組織と戦うのに、いつの間にかこんなにも味方が出来たコナン君。負ける気がしない。それは何よりもコナン君が今まで歩いてきた道のりのお陰なんだと思うと感動してしまう……。コナン君ってどうしてもその知能や身体能力が話題になりやすいけど、黄金の精神が何よりも素晴らしく、魅力なんだと僕は思う。
あと、コナン君が「嘘だろ!?」って言う度に最近やってた阿保ドラマ『大病院占拠』の櫻井翔の口癖と同じで笑ってしまった。
最後に
予告だと灰原哀が捕まるようなCMしてたけど、どうせ捕まらないんだろ~~~と思っていたので序盤から中盤の展開は驚いてドキドキワクワクしたし、終盤はいつものコナン映画って感じで安心感があってこれまた良かった。やっぱりコナン映画は良い。
最後に一言、
今作の被害額、コナン映画史上一番じゃね!?