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映画『貞子』感想。日本が誇るホラーアイコンの終わりと棒読みババァ

1998年、邦画界においてホラージャンルに新たなムーブメントを巻き起こす作品が現れた。日本の原点たる怪談にも似たテイストを備えながら、ジメジメと陰湿で寄り添うような恐怖が日本中へとヒットの輪が広がった、中田秀夫監督の『リング』だ。

“見た者は1週間以内に死ぬ”という都市伝説的な「呪いのビデオ」を軸に置き、その謎を解くべく奔走する1組の男女を描いた『リング』は、ジャパニーズ・ホラー=Jホラーという新たな潮流を生み出した。

そこから20年、貞子はJホラーのシンボル的存在になり、作中ではハリウッドに海外遠征に行ったり、時代の変化と共にビデオテープという手段からインターネット動画へと変わったり、見た目がカマドウマみたいになったり伽椰子とタイマンしたり、合体したりした。

また作外では野球の始球式に出たり

nlab.itmedia.co.jp

 政見放送をしたり


「貞子vs伽椰子」総選恐 貞子 政見放送

とにかくネタ化が止まらなく、怖いというよりふなっしー的面白ユルキャラ化しているのは否定出来ない。

そんな貞子がシリーズの原点である中田監督と再びタッグを組んだのが今回感想を書く映画『貞子』である。

貞子 (角川ホラー文庫)

怖くはない

本作は正直全く怖くはない。

蒙古タンメン中本のような辛いカップ麺を期待したら、カップヌードルカレー味を出されたような刺激の物足りなさと怖さである。

最近ではホラーもどんどん過激になっており、海外ではスプラッター要素や、死霊館シリーズのようなポルターガイスト。日本でも白石 晃士監督演出のホラーなどが人気を上げており、1998年から変わらないホラー演出は鮮度が大分しんどい時代になってきているとも思う。

そもそも貞子の怖さの一つにそのビデオを見ると1週間以内に死ぬなどの「死に至るまでのルール」がきちんとあって、そこまでの心理戦などが楽しい要素でもあったのに、本作では霊能力が強い女の子が、母親(霊能力者)から名前も付けられずに育てられて、お前は貞子の生まれ変わりだからっていう理由で家に火をつけて殺そうとした所に突然貞子が現れ、母親は殺されるというルール無視の貞子大暴れからこの作品は始まる。

そして予告でもあった「撮ったら、呪われる」というフレーズ。

動画を撮った人より、動画を撮ってない人の方が被害者が多いという矛盾。

そもそも動画を撮るという縛りが厳しすぎて全然発動出来てないのでこれは完全に貞子の制約と誓約の選択ミス感が凄い。

個人的には最近社会問題になっている事故現場などを撮影してSNSで拡散してしまう民衆の問題などに切り込む内容なのかなと思ったのだが全くそんな内容でもなかった。

というより、本作は『貞子』っていうタイトルなのに別に貞子は本筋とはあんまり関係ないというか、無理矢理出番を作らされたような違和感が凄くて、正直貞子抜きにした方が綺麗に収まった疑惑がありありです。タイトルは『池田エライザ』の方が良かった。

 

また、ストーリーも霊能力が強い女の子は一体なんだったのか。youtubeにちょくちょく出てくる髑髏の映像は何を意味していたのか。何も分からない。

分かったことは貞子は子供の頃虐待を受けたり捨てられたりした人間が好物という貞子最低やなっていう事だけ。

正直ここまでユルキャラとなってしまった貞子でホラーは限界な気もする。そういう意味ではあんなに叩かれたカマドウマもどうにか貞子を恐怖アイコンに再びするために試行錯誤の上の迷走したのかも。

 

1時間半の池田エコイザのイメージビデオ

本作の一番の見所は池田エライザである。

監督もわかっているのか1時間半、ほぼ出ずっぱりである。

そして偶然、池田エライザは作中ほとんど縦セーターを着ている。不可抗力で乳を見てしまう。1時間半池田エライザに目が釘付けである。これは池田デカイザ。縦セーターのせいか完全に乳デカイザになっている(書いていて自己嫌悪になる)

後、ラストシーンで貞子と目の大きさ対決をするのでそこも見所。

とにかく池田エライザ好きと巨乳好きと白衣好きと佐藤仁美の変顔好きなら観ても損はしない。ホラー好きには全くオススメできない。残念だ。

 

最後になったが、今回一番ビックリしたのは、どう考えても只者ではない見た目と深いバックボーンがありそうな雰囲気百点満点の老婆による作中一番の圧倒的棒演技でした。「まじかよ、ばばぁ」って三回ぐらい口から漏れました。そこはインパクトが強いのでそこだけでも観て欲しいです。最後まで読んで頂きありがとうございました。

 

貞子vs伽椰子

貞子vs伽椰子

 
リング

リング