社会の独房から

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『ASTRAL CHAIN(アストラルチェイン)』レビュー。気持ちが良く格好良いアクションとお尻。

このようにズボンのシワを変態的に拘っているところで分かって頂けると思うが本作は『ニーア オートマタ』などお尻の作り込みに毎回定評があるプラチナゲームズがゲームを製作し、『電影少女』や『I"s』などの名作漫画を連載し「世界一女性の尻を描くのが上手い漫画家」「尻神様」「レジェンドオブヒップ」と呼ばれる桂正和先生がキャラデザを担当し、CERO範囲内であればエロに寛容な任天堂から発売というお尻に関して究極である三者の融合により「お尻界の青眼の究極竜」(ベストヒップ・ブルーアイズ・アルティメットドラゴン) が生まれたと過言では無いNintendo Switch最新作『ASTRAL CHAIN(アストラルチェイン)』

ただお尻ゲーであるが、『ニーア オートマタ』の2Bさんが梯子を昇り降りした時のような露骨なお尻鑑賞ポイントはなく、主役はスカートを履かないのでズボンの上からのお楽しみだ。あくまで紳士的にお尻を嗜む作りになっているのでそこは勘違いして欲しくない。

そして、散々お尻お尻と書いてきたが、本作の魅力はお尻ではない。

いや、お尻も魅力的だが他に沢山の魅力があるので、そんな『アストラルチェイン』の感想を書いていきたいと思う。ネタバレは殆どないと思う。これ以上尻について言及する気はないので尻目的でこの記事にたどり着いた人はすまないがブラウザバックしてくれ。

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 スタイリッシュであり、楽しいバトルアクション

本作で一番の魅力はやはりバトルアクションだ。

異形の生物「キメラ」により地球が汚染され、人間も「キメラ」に影響されると「偏移体」という化け物になってしまう。人類は巨大な人口島である「アーク」に移り住んでいたが、そこにも「キメラ」の驚異は消えていなかった。そんな中、主人公は特殊組織「ネウロン」のメンバーであり、そんな「キメラ」に唯一対抗できる生体兵器「レギオン」を駆使して戦う事になる。

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正直最初の数時間は出来る事も少なく、レギオン(自律攻撃)をだして、単調に殴るくらいしかできない。ただ、途中からレギオンとシンクロできるようになると一気に世界が広がる。

主人公の武器は「警棒型」「銃型」「大剣」の三つだけだが、最大5種のレギオン達やスキルの組み合わせで自由自在なアクションが可能になり戦闘が飛躍的に楽しくなる。そこまで微妙だと感じだ人も我慢して遊んで欲しい。

この戦闘システムの最大の魅力はレギオンと並んで攻撃を繰り出すと画面が光り、レギオンと連携攻撃を行う「シンクアタック」だ。

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コンボを続けていくと「シンクアタック」が連発し画面を派手な技で覆われるので快感が凄い事になる。コンボ以外にも敵の攻撃をジャストで避けたり、タイミング良くレギオンを呼び出した時でも「シンクアタック」は発生する。

これを狙って出せるようになると気持ちいい!

注意点としてシンクアタック中は無敵ではないということだ。

コンボの途中でも攻撃されればダメージが入るのでプレイヤーは敵の攻撃を回避するか、技を出すかどうかの駆け引きがある。大変忙しい戦闘であることは間違いない。その分達成感をひとしおだ。

 

また、プレイヤーとレギオンを繋ぐ「アストラルチェイン」という鎖には、戦闘をサポートするための2つの能力が備わっている。一つは「チェインジャンプ」だ。

ギオンの元へジャンプする能力であり、通常のジャンプがない本作ではこれが生命線の時が多々ある。

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『アストラルチェイン』では落ちるギミックが多い。そこまで落としたいのか!?と言いたくなる程落としてくるのだが、通常のジャンプがないので大変苦労する。
この機能は戦闘以外にも使うのだが、ちょっとした障害物でも引っかかり落ちるし、少しでもズレても落ちる。その為にもの凄く慎重に位置を調整して引っ張らないといけない。引っかかると落下中にもう一度チェインジャンプする事は無理。落ちると一定のダメージを受け、リスボーン地点が遠い事も多々ある。終盤敵の攻撃を避けながら「チェインジャンプ」を連発しないといけない所があり、焦るし、落ちるし、ダメージ受けるの三連コンボでコントローラーを投げたくなる所があるので平常心を保てるか試される。

余談だが、普通の戦闘でも空飛ぶ敵に攻撃し終わった後、そのまま落下したりする。

兎に角落ちるゲームなので、床には気をつけましょう。「パズル落ちゲー」が本作のもう一つの名前と言っても過言では無い。

 

また「アストラルチェイン」で敵を縛り付けることで、動きを拘束する「チェインバインド」という能力もある。これで相手を拘束し動けない所をレギオンフルボッコにするのは気持ち良い。

 

本作の最大の難点は「カメラアングルとカメラワーク」である。

一個で言うと、酔う。

特に自分とレギオン動かそうとすると、カメラまで動いてレギオンがあらぬ方向にいったり、思い通りにいかないカメラに兎に角、酔う。

また、基本的にカメラがプレイヤーに寄りすぎていて、画面外からの攻撃されるという画面外遠距離攻撃が結構あるので中々理不尽に感じてしまう。

一応オプションのエネミー追随すると多少マシになるが、正直最後まで慣れる事はなかった。ここら辺はアクションゲームでは仕方ない所ではあるが、アクションゲームでカメラワークは命と言っても過言では無いので、調整が入ると嬉しい。

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色々長く書いてきたが、こういう事を書いていくと難しそうに思える。

確かに難しいのだが、難易度設定があるのでカジュアルモードにしたらアクションがニガテな人でもクリアまでいけるし、「守護」モードという自動でアクションしてくれるストーリー楽しみたい人向けモードもある、

歯ごたえが欲しい人は「拮抗」モードや、「極限」モードに挑戦することができる。

 ここら辺のバランスは、アクションを作り続けているプラチナゲームズだからこそ出来る素晴らしい所だと思う。

あと、QTEが殆どないのも良い。

捜査パートと鬼畜ミニゲーム

本作ではアクション重視でDMCみたいに戦闘に次ぐ戦闘を繰り返すと思いきや警察官の設定を活かした聞き込みなどの捜査パートや人助け、犯罪阻止する部分が約半分を占める。だいたい捜査パート4割後、ダンジョン突入ギミック操作4割、ボス戦2割という流れ。

全体的にレギオンの特徴を活かす事が多く、必然的にやればやるほどバトルの時もレギオンの動きを知っているので、スムーズになる。

捜査パート

一言で言うとまんま『デトロイト ビカム ヒューマン』である。捜査パート楽しかった人は是非『デトロイト ビカム ヒューマン』を遊んで欲しい。

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「アイリス」というハイテク機器を利用したり、人々に聞き込みをして犯人を追い詰めていく。1周目は楽しいが、2周目から苦痛になってるのが玉に瑕(一応スキップ出来るが)

人助けとミニゲーム

警察官である主人公の同僚は役立たずだし、兄弟は無能な為、その分大変である。

メインシナリオ、サブシナリオ含めて多彩なイベントの中で、お使いをこなしたり、悪人を捕まえたり、逃げた猫を探したり、落とし物を拾ったり、謎解きに挑んだり、聞き耳を立てるといった仕事をしなければならない。過労死しそうである。

またミニゲームも多彩だが、どれもこれも癖が強く、難易度が高かったり、意地悪なヤツが多く、製作者の性格の悪さが如実に表れている。

例えばアイスを子供の所まで持って行くミニゲーム。突然のジャイロ機能を利用してくるのも戸惑うし、

最後の最後に子供が日大タックルをしてくる。『天気の子』といいタックルが流行っているのか。

また、交通整理というパズル的ミニゲームがあるのだが、これの上級が鬼難しく私は1時間ぐらい悩んだ。是非みんなも攻略サイト見ずに挑んで欲しい。
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本編が基本的にずっとシリアスなのでこういう寄り道は気分転換によく、激しく辛い戦闘からの良い息抜きとなるだろう。

本作はそんな捜査パートの歯ごたえと戦闘の爽快感が見事に両立していて飽きもせず最後まで遊び抜く事が出来る。

 

アクションの為のシナリオ

冒頭からバイク操作で始まりテンションがだだ上がる本作。

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格好良い場面や一枚画が多く、スタイリッシュ。ただストーリーはよく言えば王道だが、悪く言えば「どこかで見た物語」から「どこかで見た展開」が続き、「どこかで見たキャラクター」が「どこかで見た設定」で戦うといった感じで新鮮みや驚きはない。『新世紀エヴァンゲリオン』以後急激に増えた何だか怪しいヤツが「人類補完計画」的な奴を実行しようとするのを止める話だ。

ただ、ストーリー的驚きはないが、アクションとの親和性がよく、アクションの気持ちよさを倍増させているのでアクションゲームとしては正解なのかもしれない。

 

個人的に辛かったのが本作の主人公が喋らない点だ。

本作はキャラメイク機能があり、名前・髪型・髪色・目の色・肌色が変更できる。

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また「男」か「女」を選ぶ事が出来る。

ここで選ばなかった方が弟や妹になり登場し、ストーリーに大きく関わる。

そして選んだ方、即ちプレイヤーキャラは本作では喋らない。

ドラクエ』や『ゼルダ』的だ。

女性が好きだからプレイヤーキャラを「女」にした場合、基本音声は喘ぎ声だけになって、メインで喋るのが選ばなかった「男」になってしまう(ただ太ももや尻は堪能出来るので声をとるか身体を取るかの二者択一だ)

問題はお話は王道の特撮アニメ的展開なのに、ピンチに駆けつけた主人公が何か喋りそうな時でも「あぅぅ」みたいな喘ぎ声しか発しないため、イマイチ盛り上がりに欠けるという点だ。そこは格好良く啖呵切って欲しかった。

確かに「キャラメイク」などで愛着がわいたりゲーム的良さがあるのは分かるが、個人的には本作はきちんとした「主役」がいて欲しいゲームシナリオだったという想いは捨てきれない。

 

最後に

ニンテンドーダイレクト」とか見ていて思うことは、多くの人が喜んだり、盛り上がるのは完全新規IPより移植やリメイクだったりする場合が多い。

色々理由はあるのだろうが、移植やリメイク作品は思い入れの強さや、面白さが保障されている点など新規IPにはないモノが詰まっているのは分かる。しかし、私は新規IPを初めて遊んだ時の「このゲームは私が好きな奴かそうでないか分からないまま試行錯誤する」あの瞬間が大好きだ。

確かに自分向けではなく時間と金を捨てる事を多々あるかもしれない。でも自分向けではなかったゲームでも遊び、苦悩した無駄な時間含めて愛着が持てるし、そういう新規IPに挑戦してくれる会社は応援したくなる。

 そして本作『ASTRAL CHAIN(アストラルチェイン)』でも色々荒削りな所は多いし、コントローラー投げたくなる瞬間も多々あったが、脳汁出まくりで、楽しむ事が出来た。本作が初のディレクターという田浦貴久さんの次回作も楽しみだ。

そして本作は尻ばかり言われるが個人的は太ももだ。

太ももが素晴らしい。

太もも最高!!!!

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 太もも最高!!!!!!!!!!!

 

それでは最後に本作は格好良い女性だけではなく格好良い男もいるぞ!という画像を見ながらお別れをしたいと思う。最後まで読んで頂きありがとうございました。

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ASTRAL CHAIN(アストラル チェイン) -Switch

ASTRAL CHAIN(アストラル チェイン) -Switch