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【ネタバレ】『ファイナルファンタジー7リバース』感想、考察、レビュー。エアリスについて【FF7R】

FF7の中盤って自由に世界まわれたり、ミニゲームも多くてボリュームヤバいけどちゃんと今の技術でリメイク出来るのか~~?

やり過ぎだろ!!!!!!

人間って勝手という話

 

前作の『ファイナルファンタジーVII リメイク』から4年。

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RRMAKEからREBIRTHへ。

遂にリメイクという名から解放された今作は、前作のミッドガル脱出を経て、5年前のニブルヘイムの事件の話も経て、カームの街~セトラの都「忘れらるる都」までの話。

そんな『ファイナルファンタジー7リバース』をクリアして自分の中で整理がついたのでまとめたいと思う。

今回もどうしてもネタバレを我慢できなかったので、前半はネタバレを配慮して(ネタバレしていないとは言ってない)ゲームシステムとかを語り、後半はバリバリネタバレありで感想書いているので、まだ遊んでない人は気をつけて。

 

 

ボリュームがヤバすぎる

難易度はノーマルでワールドマップを全部埋めてサブクエストも全部クリアしたうえでクリア時間は約85時間。いつ終わるんだ…?とずっと思って遊んでいました。

前作のリメイクが約40時間でクリアしたので純粋に倍のボリュームである。そりゃ、約150GBとかいうクソデカ容量になるわ。どれだけの人間がこのゲームに予想以上に時間かかって『ユニコーンオーバーロード』遊べてないのか…。ヴァニラウェア…。

同じようにクリアまでに時間がかかったのは『エルデンリング』の約120時間だけれども、あれは倒せない強敵に対して何度も何度も何度も何度も戦ったのとそのレベル上げで時間かかったのに対して本作は戦闘でつまずいたことはほぼない。

ケット・シー単独操作でのジャッジ2体の雑魚に苦戦したのと、あとはルーファウス社長とオーディンぐらい。サブクエで召喚獣2体と戦うのも苦戦したぐらいである。それでも2~3回で倒せた。

では、どこで時間がかかったのか。

フィールド探索とミニゲームである。

ミニゲームに関してはもうミニではない。ゲームである。

 

特にフィールド探索は最初、本当にワクワクした。

前作がミッドガルだけで、PS4版では裏でロードする必要があるのか細道→隙間→細道の連続だったり、やたらと細い道を通ろうとするクラウドだったが、PS5専用になった本作ではその必要がなくなったからだろうエリアごとだがシームレスにどこにでも行けるちょっとしたオープンワールドゲームである。

グラスランドやジュノン、ゴンガガなどバラエティーに富んだエリア達。オリジナルのFF7で体験したあの世界が現在の技術で再現されているのは感動する。

しかも広大なだけではなく、シーカータワーみたいな塔や強敵がいる場所、糞モーグリがいる場所など探索スポットが過密な程に配置されており、ひとつの探索スポットに向かうと、別のスポットが目に入って次々色々な所に行きたくなる。

 

前作で「ミッドガルの中だけでこんなに濃密に作ってあるとか外へ出たらどうなってしまうんだ。流石にこの密度で全部作るのは無理だろうけど」って思ってたが、その密度で外も全部作ってあって本当に凄い。

最初のエリアだけやたら力入れて作り込んだけれども、予算と納期が迫ってきて段々とスカスカになっていく

というのはあるあるだと思う。本作も絶対にそうだと思ったけど、最後まで餡子たっぷりみたいなノリで最後まで詰め込みまくっている。最終ダンジョンなんて長すぎて「阿呆ちゃう」と思ったぐらいに。

 

 

ただ、ただである。

MAPが分かり辛いのもあって中盤ぐらいのエリアから立体的に複雑になってくるのが段々と面倒になっていく。特にゴンガガエリア。

 

 

目的地が上にあるのか下にあるのか迂回しないと駄目なのかチョコボギミックが必須なのか分からずウロウロしてしまう。何か初代『キングダムハーツ』のディープジャングルを思い出す複雑さ。森って嫌い。結局、フィールドは広大なんだけれども、目的地への行き方に自由度がなくて詰め将棋的楽しみ方であまり好みじゃないな…と思う。

 

 

そしてミニゲーム。普段はクールなクラウドが子供のように楽しんだりやる気だしている時点で既に面白い。

オリジナルのFF7は確かに変なミニゲーム多かったし、「リメイクするにあたってミニゲーム減りそう」って発売前に色々言われてたので躍起になったのかもしれないが流石に増やし過ぎである。思い出すだけでも

・召喚石の覚えリズム
・ライフストリームクリスタルのQTE
・チョコボの宝探し

・チョコボに隠れながら進む
・コンドルフォート 

・ガンビットギアーズ

・クイーンズブラッド カードゲーム(通常と詰め将棋)
・カエルさんでフォールガイ
・ドルフィン ジェットスキー 
・セグウェイを指定された場所に駐車する
・100エーカーの森で喧嘩するモーグリを捕まえる
・バーチャパンチアウト
・バイク戦闘レーシング
・チョコボレーシング

・空チョコボで飛行

・ジュノンパレード

・射的

・犬サッカー

・ケット・シーで物資ボックスを壊す

・バレットトロッコシューティング
・黒マントがノロノロ歩くのを付いていって背中を押す

・ピアノ
・腹筋
・鶏を捕まえる、キノコをうまくとる

等々、様々なストレスがユーザーに襲い掛かってくる。

 

↑不細工な顔のモーグリを捕まえるミニゲームとか、苦手だったんだけれども、何度も何度もやらされるし、難易度も上がっていくし。本当にモーグリ嫌いになりかけた。

 

ミニゲームが多いのが悪いとは言わんけど
メインストーリーのムービーみてる時にも重くなったトリガー何度も押せとかタイミングに合わせてボタン押せみたいな要素も何度もあって、それ…いる…?ってなる。ただでさえボリュームあるのに遅延行為みたいな演出があってイエローカード出したくなる。

特に黒マント集団がどこに行くのか見守りながら歩くの遅いから背中押していく奴とか「正気か?」

 

↑キノコを採るとか普通に採ればよくない…ミニゲーム化いる…?

 

メインストーリー進めるだけならミニゲームの数は最低限だしクリアしなくても話は進むのも多いしトロコンとか目指している訳じゃないから極めなくても良いんだけど、クリアしないとサブクエ進めれないとか強いアビリティ修得できる武器が賞品になっていたりするので、ミニゲームが目的じゃなくてミニゲームを達成した後で手に入るモノが欲しくてやらざる得ない事になるのでミニゲーム自体は「くそぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ」となりがち。

 

 

特にエンシェントマター関連はギルガメッシュ出てくるしサブクエだけどストーリーあるので先が気になるのでクリアしたいのにコンドルフォート とかガンビットギアーズみたいに難易度も高いミニゲームの攻略が必須で「いや、なんやねんコレ!!!」とキレて本作自体の評判を下げているのは素直に勿体ない。

エンシェントマターはどのミニゲームも4回あるので、コンドルフォートとか「これあと3回クリアしないと駄目なのか…」というやる前から軽い徒労感。

 

FF7がカードゲームの世界観になるクイーンズブラッドとか面白かったから数を絞ってクオリティ増してくれた方が良かった。

↑クイーンズブラッド面白いけど、デスクローとトンベリが強過ぎて雑に並べても消滅しまくれば勝てる事に気づいてしまうとヌルクなってしまう。ラスボス戦は楽しめるけど。

 

あと、トロコン目指す上で高難易度のミニゲームクリアをやらされるのは分かるが、サブクエで遊んでいる時点で高得点必須系は何度か失敗すると難易度下がるみたいな救済措置欲しかった。

↑操作も難しく求められるスコアも高く難易度が異常な空チョコボ

 

あと、何よりも鶏捕まえるイベント。

鶏を捕まえるというゼルダとかにもあるよくあるイベントなんだけれども、

本作はカンカンを鶏の前に投げて興味を持ってもらった所で徐々にカンカン引っ張って、鶏と近ず離れずの距離を保ったまま目的地まで誘導するという、まるで意味が分からないミニゲームをやらされる。

 

 

これ本当に意味わからなくて「カンカンなんて使わず捕まえたら良くない…?」と滅茶苦茶思ってしまう。しかもそれを3回ぐらいやらされるのである。最後の方はカンカン直接ぶつけて連れて行けよとキレながら遊んでました。製作陣はこれ作っていて「これ何を作ってるんだ…」と思わなかったのか。

 

↑セフィロス「楽しめクラウド」→「少し楽しみ過ぎじゃないかクラウド」って思ってそう

 

ただ何度もいうが勘違いして欲しくないのはメインストーリーをクリアするだけでは、フィールド探索もミニゲームも最低限で進むことが出来る。特にフィールドに関してはあんなに広く細かく作っているのにストーリーで進むだけならほぼ無視して目的地まで進むことが出来る。

でも、フィールド探索もミニゲームもやってしまう。

大盛特盛無料のつけ麵屋で普通盛を頼む事が出来ないのと一緒で、食べると苦痛になるのは分かってるのに特盛頼んでは最後の方はお腹いっぱいで後悔してしまう。そんな感覚である。

 

 

戦闘

僕はまだFF16遊べてないので迂闊な事は言えないが、コマンドとリアルタイムアクションの組み合わせ方でこれ以上のクオリティなんてなくない…?と思ってしまう程面白かった。

前作の時点で完成されていた戦略性を味わえるコマンドと、キャラを思うように操作できるアクション性が融合した気持ちの良い爽快感はそのままに、連携アビリティや連携アクションで攻撃の選択肢が更に広まった本作。

前作ではATBが溜らないと通常攻撃とガード回避ぐらいしか出来ることがなく、状況によっては単調にもなっていた。しかし、本作ではATBを消費しない連携アクションでカウンターしたりして色々出来て楽しい。

また、クラウド、ユフィ、エアリス、バレットなどキャラクター毎に戦闘スタイルが違って得意なことや個性がハッキリ分かれていて面白い。

圧倒的破壊力のクラウド、空飛んでいる敵に対しても有効でATBが溜るのも早いから「いのる」で回復役にも適任なバレット。属性攻撃出来るし、のけぞる敵には圧倒的強く雑魚戦大活躍なユフィ。リベンジモードを自分で溜めるにはコツいるけど、CPUが勝手に溜めててくれるから助かる全体ヘイスト便利過ぎレッドXIIIなど操作キャラを変えながら常に緊張感ある戦闘が出来る。

 

↑ユフィの忍法がうまくきまると本当に楽しい。

 

戦闘に関しては本当に良かったと思う。懸念があるすれば次回作どうするんだろう…と思うぐらい。

 

FF7R、オリジナルを尊重しつつ、頭悪いほどの物量で攻めてくる唯一無二のゲームだと思う。愛せる。

では、ここからネタバレありで本作のメインストーリーについて書いていきたい。

 

 

エアリスは生存したのかどうか

前作の感想でクラウドがエアリスが亡くなるシーンの一部を見たし、エアリスが「未来は白紙」と言っていたし「もしかしたら今回のエアリス死なないのでは」と書いた。

しかし、結論から書くとオリジナル版と同じような流れでエアリスは死んでしまった。

正確に書けばクラウドは運命の番人であるフィーラーの妨害を破り、上空から降りてくるセフィロスのエアリス殺害を阻止したようにみえたが、ノイズが発生し刀の角度が変わり、エアリスからは大量の血が流れ出し、オリジナル版同様に死亡して、ボス戦に突入する展開となった。

 

ただラスボス戦ではエアリスもクラウドと共にセフィロス戦に加わってくれたり、ボス戦が終わりクラウドがエアリスを抱え「エアリス起きてくれ」と話しかけるとエアリスが目を覚ます。そしてエンディングで皆が悲しそうにしている傍でエアリスが立っていたり、タイニーブロンコでセフィロスを追っていく際にエアリスだけは乗らずに、クラウドに「私いっぱい祈ってメテオを食い止める」と言い、飛び立つ仲間達の姿を見守りながら「さよなら」と別れの挨拶をする。

 

ではエアリスは生きているのか?否、そうではない。クラウド以外エアリスを見えていないのだ。

 

オリジナル版でエアリスを水葬をした場所を仲間全員で見ている所ではエアリスも隣にいるにも関わらず、クラウド以外はエアリスが死んでしまったかのような悲しい表情をする。レッドXIIIは、元々ライフストリームを感じる種族なので、エアリスが頭を撫でた時にエアリスを感じている描写がある。

 

つまり、「エアリス死亡世界」と「エアリス生存世界」が並行している。

セフィロスが「この星には 幾層もの世界があり 生み出された世界は あるものは続き あるものは すぐに消える 仮に長く続いても いつか消える」と説明していたが、唯一運命の壁を乗り越えたクラウドのみがエアリスが死んだ世界1(原作に近い世界)とエアリスが生存した世界2(新しく生まれた世界)の両方の世界を体験しているのではないか。他のメンバーは世界1しか知覚できない。

 

本作のうまい所は序盤からクラウドが幻覚に悩まされ、壊れている描写を何度も何度もしており、エアリスの生存がクラウドの妄想の可能性も捨てきれないということ。

 

クラウドがぶっ壊れてるということだけは分かる。


と原作プレイ済みは思うからこそ、世界の方がおかしくなってる可能性を唱える。

 

本作のラストは

No Promises Await at Journey's End.
(旅の終わりに約束は待っていない)

 

これはつまり、原作とは異なるエンディングになるかもしれないという意味にもとれるけど、最後の2人の会話と「さようなら」というエアリスから、おそらくクラウドとこのエアリスが再会することはない事を示しているのだと思う。


生き延びたビッグスが結局は死の運命からは逃れられなかったり、セフィロスの「生み出された世界は あるものは続き あるものは すぐに消える 仮に長く続いても いつか消える」の発言などを踏まえると、やはりオリジナル版から大きく外れた世界は消える可能性が高い、つまりは世界2は消えることが決まっており、このエアリスがクラウドと再会することが出来ないのだろう(ラストでクラウドが空に亀裂が入っているのが見えているのが世界2がメテオなどで消える証拠。そういう意味では「旅の終わりに約束は守られない」はエアリスの「私いっぱい祈ってメテオを食い止める」という約束が守られないという意味なのかも。世界2は滅びる運命)

 

テーマソング「No Promises to Keep」はエアリスの心の中に秘められた彼女の芯の強さが出ている。

リメイクからのエアリスは世界1で死んでしまったので歌詞も悲しく感じるけども、世界2やエアリス生存の世界とリユニオンしてクラウドにまた巡り合えると信じているいうエアリスの想いが伝わってくる。ただ、その再会したエアリスはリメイクから一緒に冒険したエアリスではないよねっていう哀しさがある。

複数の世界を視ることができるエアリスならではの歌詞って感じだ。

 

細かな所

  • 大剣が目立つガバガバさでジュノン潜入してた時の「阿呆感」好きだったな。仕方ないけど中盤ぐらいからメインストーリーずっと暗い。
  • 少なくともクラウドの精神崩壊からの記憶を巡って復活は物語として無くではダメだからそこまではエアリスには離脱してて貰わないとダメだよなとは思ってたけど、生存と死亡を重ねるというややこしい事するなんて。
  • 次回でクラウドが「エアリス元気にしてるかな〜」と呑気に話し始めた時の周囲の温度を想像したらもう居た堪れない。
  • あえてそう描いたんだろうけど、今作のクラウドは明らかにヤバくてティファどうこうじゃなくパーティー全員に気遣われてる。クールとか言われてたけど、廃人だからクールに見えるだけじゃん。
  • オリジナルからしてずっとクラウドおかしいのによく付き合っていられるなティファは…は言われ続けていたけど、まさかそれに拍車をかける演出とは。自分に攻撃してきたりするクラウドに対してティファはなんでこんな保護慾沸いているのか分からん…
  • 待ちに待ったザックスとの共闘だけれども、全然スッキリしてないから熱い演出にされても心がついていかないよ。そもそもクラウドのリミットゲージだけ0だしな。意図的に盛り上がり切らないようにしてそう。
  • ソシャゲやってないからグレンが活躍されても反応に困る所はある。
  • チョコボレースのサブクエやるためにまずはチョコボレースでゴールドランクになってください!で必要なクリアレース数見て若干心折れかけた。
  • MAIちゃん可愛いと思ったけどチャドリーから代わって「これで召喚獣が更に強化されましたよクラウド様!あっ、でもクラウド様はまだ召喚獣マテリアをお持ちじゃありませんでしたね~」と言われるとムカつく自信がある。
  • ザックス川流れのシーン好き。ジェノバ細胞も大変である。
  • レノ再登場は嬉しかったけど、やはり流用台詞だけだと中々無理がある感。
  • 出てくる女性キャラ、みんな可愛い。僕のお気に入りは指揮官。

 

最後に

3作目のタイトルは間違いなくリユニオンになると思う。

1作目リメイクは「作り直す」 原作をリメイクしながら星も自身が死なない世界に作り直すためセフィロスが暗躍していく。

2作目リバースは「再生、新たに生まれ変わる」 ザックスやエアリスが生存する世界が生まれる。

3作目がリユニオン「再集結、再結合、再会」 様々な運命を巡った複数の世界が再会、結合するのだろう。

 

このペースなら2028年ぐらいには完結すると思われる、FF7プロジェクト、ここまで来たなら最高のハッピーエンドが見たいぜ。