2022年の映画興行収入ランキングを見ながらグダグダと無責任に感想を書く。自分とは関係ない金や数字の話は純粋に楽しいからだ。
参考にさせて頂いたサイト。
2022年映画興収トップ10、邦画「ONE PIECE FILM RED」、洋画「トップガン マーヴェリック」が首位 : 映画ニュース - 映画.com
「2022年映画興行収入ランキングTOP20」
1位『ONE PIECE FILM RED』187.8億円(12/25時点)(アニメ・邦画)
2位『劇場版 呪術廻戦 0』138億円(アニメ・邦画)
3位『トップガン マーヴェリック』135億円(洋画)
4位『すずめの戸締まり』100億円(12/25時点)(アニメ・邦画)
5位『名探偵コナン ハロウィンの花嫁』97.8億円(アニメ・邦画)
6位『ジュラシック・ワールド 新たなる支配者』63.2億円(洋画)
7位『キングダム2 遥かなる大地へ』51.6億円(邦画)
8位『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』46億円(洋画)
9位『ミニオンズ フィーバー』44.4億円(アニメ・洋画)
9位『シン・ウルトラマン』44.4億円(邦画)
11位『スパイダーマン ノー・ウェイ・ホーム』42.5億円
12位『SING シング ネクストステージ』33.1億円(アニメ・洋画)
13位『99.9 刑事専門弁護士 THE MOVIE』30.1億円(邦画)
14位『余命10年』30億円(邦画)
15位『沈黙のパレード』29.7億円(12/11時点)(邦画)
16位『コンフィデンスマンJP 英雄編』28.9億円(邦画)
17位『映画ドラえもん のび太の宇宙小戦争 2021』26.9億円(アニメ・邦画)
18位『ドラゴンボール超 スーパーヒーロー』24.9億円(アニメ・邦画)
19位『映画 五等分の花嫁』22.4億円(アニメ・邦画)
20位『ドクター・ストレンジ マルチバース・オブ・マッドネス』21.6億円(洋画)
100億越えが4本
映画業界全体で言えば秋までの興収で前年比140%の好推移とコロナ禍前を取り戻すような勢いである。特に興行収入100億超えが4本。去年1位の『シン・エヴァンゲリオン劇場版』102億8000万円が今年だったら5位になるの確定という凄さ。
『劇場版 呪術廻戦 0』は東宝の狙い通りに鬼滅の超大ヒットの流れに乗って順調に大ヒットした感あるけど、『ONE PIECE FILM RED』と『トップガン マーヴェリック』の大ヒットは驚く。
『ONE PIECE FILM RED』が興行収入100億超えなんて公開前に言ってた奴らはアンチによるハードル上げの工作による「擬態型かァ~?」にしか思えなかったし、実際にそういう工作もあったと思うけど、それを易々超えていく187億である。東映単独の配給で100億超えは史上初。
過去作見てもそれまでの歴代最高は『ONE PIECE FILM Z』が68億だし、ジャンプ映画に原作者がガッツリ絡んでくる最近の流れの原点ともいえる『ONE PIECE FILM STRONG WORLD』も48億である。それがここまで跳ねるとは。
年末年始もウタは紅白含めて音楽番組出まくっているし、子供にも大人気で2022年の正しく顔になってしまった。
ワンピース、10年以上前から子供に人気がないと言われ続けてきたけど2022年になって再び人気になるとは思わなかったな。ウタと無料配信効果凄い pic.twitter.com/wTTbgBAFwM
— 社畜のよーだ (@no_shachiku_no) 2022年12月1日
個人的にはここまで大ヒットして嬉しいのは僕がワンピース好きなのもあるけど、最近のジャンプアニメ映画が凸凹で歪でワクワクする映画オリジナル展開ではなく「原作の良エピソードを超作画で再現する映画」になる風潮に一石投じた事。僕は吾峠先生監修で炭治郎も無から兄が生えて欲しい派なので。
『トップガン マーヴェリック』も前作は67億である、それが135億円。同じく久しぶりの続編である『マトリックス レザレクションズ』が14億円と結構コケたので心配だったし、良くても『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』と同じぐらいかなぁと思ったけど超えていった。やはり、最後の映画スターであるトムクルーズをみんなデッカイ画面で観たかったのだろう。
マーベル映画などアメコミが日本で弱いのは例年通りだが、『アバター2』も世界中で何だかんだヒットしている中、日本は苦戦していたり、ハリウッド映画の低調さが目立つ。特に酷いのがディズニーアニメ映画。
日本の興行収入
コロナ禍以降、Disney+配信のみだったり、劇場公開とDisney+配信が同時だったり、それを劇場側に嫌われ、スクリーン数がやたら少なくされたディズニーだったが、ようやく劇場公開一本に絞った『ミラベルと魔法だらけの家』も公開1か月で興収6億5700万程度である。早々にDisney+での配信も始まったので、それ以上伸びなかった。そして新作の『ストレンジワールド』も世界中で200億円の大赤字がニュースとなる。さらに、評価にしても、ディズニーアニメ作品としては初のCinemaScore「B」を記録するなど良くはない
劇場でヒットしない→公開数が減り早めに配信する→早めに配信するからますます劇場で観ないという悪循環になりそうだ。
あと、『ストレンジワールド』はポリコレだから赤字→ポリコレは関係ない!といういつものやりとりがTwitterでみられるが、CMなどで観ても興味をそそられないビジュアルの弱さとポリコレの関係性ってどこまで無関係なのかがこれからの焦点になりそうだ。まぁ、もともと宣伝数少ないだろはそうかもしれない。そんな『ストレンジワールド』も早々と配信スタートした。
来年はディズニー100周年記念作で滅茶苦茶気合い入っている『ウィッシュ』がどこまで行けるかが重要っぽい。
ディズニー100周年記念作品『ウィッシュ』(2023年冬公開)ファーストルック(C) 2022 Disney. All Rights Reserved.
そしてディズニーの低調さと反比例するように上がっていったのがジャンプ系列の映画である。
邦画とアニメ
邦画の実写は相変わらず低調。『沈黙のパレード』29.7億円や『コンフィデンスマンJP 英雄編』28.9億円など、特にテレビの影響力の低下のせいか、テレビドラマから映画化した大規模公開作はヒットの規模の低下もしている。
また山崎貴監督の『ゴーストブック おばけずかん』が4億少しだったり、
2023年扱いなるが福田雄一監督の『ブラックナイトパレード』も絶賛コケていたり、ヒットメイカーの監督作も苦戦している。
『シン・ウルトラマン』は44.4億円。これを大ヒットと捉えるかもう一声欲しかったと思うか難しいラインだと思う。そりゃウルトラマンシリーズの映画だと思えば歴代最高の圧倒的大ヒットではあるが、庵野監督が関わっている「シン」シリーズ、『シン・ゴジラ』が82.5億円、『シン・エヴァンゲリオン劇場版』102億8000万円と比べると半分程度。宣伝も結構していた印象あったし、今年の興行収入で台風の目になりそうな期待感はあったのに『キングダム2』に負けるか~~という想いもある。ハードルが無駄に上がり過ぎた。
Twitter見ていても年末年始恒例の2022年のベスト映画挙げている中で特撮オタクは絶賛してランクインさせているけど、映画オタクはランキングに入れていないことが多い(宇多丸さんのアフター6ジャンクション の映画ランキングコーナーでも影が薄かったり)イマイチ口コミで広がらなかった感がある。公開日が微妙に『トップガン マーヴェリック』と被って勢い全部取られた感もあって運もなかった。
取り敢えず2023年公開の『シン・仮面ライダー』もクオリティは置いておいて興行収入は昔みたいに大きな夢は見れなくなったなと。
『キングダム』は3も制作決定しているので楽しみだ。
そしてアニメ。
邦画よりアニメは興行収入凄いみたいなイメージあるが、格差もすごい。特に『君の名は。』大ヒットして以降増えたオリジナルアニメ映画は大体苦戦している。
新海誠最新作の『すずめの戸締まり』100億円(12/25時点)は『天気の子』141.9億円に届くかどうかが焦点だろう。冬休みブーストで絶賛興行収入をあげている。
すずめはライバルが少なく新作が少ない秋ごろに公開してスクリーン独占すると「劇場公開映画の多様性を焼け野が原にしてまう暴力性」という批判されたのも記憶に新しい。しかし、公開してみるとそんなにスクリーン数多いのにガラガラではなく良い感じに客が入っていたので暴力あるぐらいが新海誠最新作には丁度よかったのである。「他の映画流すより新海誠作品流す方が儲かる」だから新海誠作品で劇場を半分ぐらい独占する。商売の側面もある以上、これを批判するの難しいと思う。
しかし、オリジナルアニメ映画の2位は『犬王』の3億少しである。『グッバイ、ドン・グリーズ!』は1億にも届いておらず、原作が小説の『鹿の王』は2億少し。評判はそこまで悪くないものの、興行収入だけでみれば悲惨である。
逆に『映画 五等分の花嫁』22.4億円だったり、原作漫画が人気になってアニメで更にブーストして、入場特典を5弾ぐらいまで用意しての映画化の流れが最強である。『すずめの戸締まり』も予想外に特典多くて結構驚いている。ただヒットしていない『グッバイ、ドン・グリーズ!』とかも特典あったんで、特典はヒットを更にヒットさせる力はあってもヒットしてないのをヒットさせる程の力はなさそう。
『すずめの戸締まり』の誤算はライバル少ない時期を公開日に選んだのに『スラムダンク』の映画が予想外の大ヒットしていることだろう。まさかここまで殴り合うことになるとは
その分、アバター続編が日本ではコケているからトントンかもしれないが……。
2023年は
超大人気作品『SPY×FAMILY』の映画化はどこまで興行収入を伸ばすのか。原作通りではなく、遠藤達哉先生監修の映画オリジナルストーリーらしい。滅茶苦茶楽しみである。
そして『チェンソーマン』のレゼ編は映画化なのかどうか。相変わらずジャンプ映画が2023年も劇場を独占しそうである。
100億超え確定か、新時代に飲まれるか宮崎駿監督最新作映画『君たちはどう生きるか』
わざわざ原作買ったのに、オリジナルストーリーらしい。
前作が43億突破した実写映画『東京リベンジャーズ 2 血のハロウィン編』と前作が51億突破した『キングダム3』も大ヒット確定だろう。
監督・脚本を山崎貴が担当する『ゴジラ最新作(タイトル未定)』も楽しみだし、
木村拓哉×綾瀬はるか×脚本:古沢良太×監督:大友啓史、東映70周年記念作品として総製作費20億円を投じて製作された『THE LEGEND & BUTTERFLY』は大ヒットするのか、『ONE PIECE FILM RED』で稼いだ金を溶かすのか注目。そして『シン・仮面ライダー』
洋画ならトムクルーズがまたまた体を張る映画『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』も公開する。ワイルドスピードの最新作もある。ドニー・イェンが参戦する『John Wick: Chapter 4』とアクション映画が多い。
任天堂とイルミネーション・エンターテインメントが手を組んだ映画『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』は日本だけでなく世界中でどこまでヒットするのか。
そしてディズニー100周年記念作で滅茶苦茶気合い入っている『ウィッシュ』と実写版『リトル・マーメイド』
ここら辺が2023年の要チェック作品になると思う。
誰が読んでるかわからないが、僕もグダグダ感想を書き続けると思うので今年もよろしくお願い致します。