映画『七つの会議』観ました。エンタメ企業ムービーとして大変良かったので、感想など書いていきたいと思います。
映画『七つの会議』とは
2019年2月1日、池井戸潤の小説『七つの会議』を野村萬斎主演で映画化。
監督はテレビシリーズ『半沢直樹』『下町ロケット』、映画『私は貝になりたい』『祈りの幕が下りる時』などの福澤克雄。
現代に生きる全ての日本人に捧ぐ、企業犯罪エンターテイメントにして、出演キャストが池井戸潤御用達俳優オールスターになっている。
参戦ファイター紹介
野村 萬斎(登場作品 『七つの会議』オリジナル)
普段は会議中に昼寝をしたりなど、とらえどころのない昼行灯を装っており、全てにおいて無気力、無関心そうに見えるが、元々は有能なエリートという世の社畜が一度は憧れる設定のキャラを演じている。相変わらず声が独特で会議室での大乱闘でも野村 萬斎が喋っているとすぐ分かる。
特にエンドロールの語りは必見。あと顔芸が凄い。
香川 照之(登場作品 『半沢直樹』)
虫好きの歌舞伎役者、本作のライバル的立場。
冒頭からパワハラ芸で観客に笑顔を届け、今回は土下座は土下座はするのかと観客にドキドキを常に与えていた人物。
顔芸が凄い。特に最後の会議室ではその多才な顔芸の連続で観客を完璧に騙す。
最後のバラ食うシーン含めてこの映画の最強キャラ筆頭。
及川 光博(登場作品 『半沢直樹』)
あだ名はミッチー
よくこんな使えないのに課長降格しないんだな!と後半まともに仕事してないだろと思わずツッコミいてれしまうこの映画の癒し。
パワハラ受けたり、ゲロ吐いたり、イスを壊したり、今作で一番身体をはっているのに次のシーンでは結構ケロっとしているの無敵の精神力もってるのかな?
あと顔芸が凄い。
妻が藤原紀香な歌舞伎役者。
前半、本人に落ち度があるとは言え、部下も悪いんだし可哀相と思わせておいてやっぱり悪者だと思わせておいてそうでもなかった人。
最後幸せそうでよかった。あと顔芸が凄い
藤森 慎吾(『七つの会議』オリジナル)
チャラ男な屑。かませ。こんな奴が朝倉あきさんの仕事邪魔をしたり、不倫関係になっていると思うと震える。顔芸はまぁまぁ凄い
朝倉 あき(登場作品『下町ロケット』)
今作のヒロイン? 可愛い。こんな人が働いているだけで絶対モチベあがると思う。
でもドーナッツってどうなんだろう。そういうのグリコの人に任せた方がいいのでは?
顔芸は別になかった(観たかった)
顔色悪すぎ。本作のキーパーソンになりそうで全然そんなことなかった人。
「ニヤリ顔」顔芸のスペシャリスト
土屋 太鳳(登場作品『下町ロケット』
相変わらず下町工場の娘さん演じていて笑ってしまった。
顔芸は特にない
春風亭 昇太(登場作品『下町ロケット』)
白の落語家。メガネ外すと今一誰かわかわん
顔芸は凄い
鹿賀 丈史(『七つの会議』オリジナル)
本作の元凶的な存在。怒鳴り上げることはないが、その存在がもはやパワハラ。
多分半沢直樹の続編があれば絶対に出番あったんだろうなという雰囲気をもつ。
真顔なだけで怖い。
北大路 欣也(登場作品『半沢直樹』)
相変わらず企業のトップを演じており、何だか良い人というか話せば分かる人のようなオーラがあるのが、自分の保身第一というギャップがあり、観客を驚かす。
顔の表情は何も変わらない。
あと、木下ほうかなど続々参戦している。
あらすじ
舞台は中堅電機メーカー、東京建電。「居眠り八角」と呼ばれる万年係長・八角民夫(野村 萬斎)が、エリート上司・坂戸宣彦(片岡 愛之助)から厳しい叱責を受け、八角は坂戸をパワハラで訴えることで、物語が展開。 坂戸はパワハラ委員会にかけられ、課長から降格になる。一見、厳しすぎる裁定のように見えました。 ところが、新たに課長に就任した原島万二(及川 光博)の求めにより、八角は坂戸処分の真実に関して告白します。その裏には、坂戸の不正があったのです。 そして、一連の騒動で社員たちの人生に隠されていた謎や、企業の負の部分が次第に明るみに出されてゆく。それは誰しもが経験するサラリーマンとしての戦いと葛藤。だが、そこには想像を絶する秘密と闇が隠されていた。
総評
滅茶苦茶面白かったです。エンタメ企業ムービーの金字塔ではないでいしょうか。
映画映えするようなアクションなどはないですが、ベテラン俳優陣による顔芸が素晴らしく、それだけで1800円の価値があります。特にネジの伏線やその回収は香川さんの顔芸もあり屈指の名シーンになっています。というより香川さんの顔芸が凄すぎましたね。
エンドロールも歌の代わりに野村 萬斎さんによる日本企業批判説教が始まるのも面白過ぎましたし、冒頭から最後まで池井戸潤がみっちり詰まっていました。
とてもオススメです。