社会の独房から

映画やゲーム、小話など。

小説が読めなくなった時の読書の考え方と解像度の低い読書のススメ

  • 欲しくて買った本なのに、いざ読み始めたら全く集中できず積んでしまう

  • 読書中になぜか他のことを考えてしまったり、ツイッターなどSNSを見てしまう
  • ちゃんと読んでいたハズなのに、全く内容が頭に入ってこず、結局同じページを何回か読み直す。
  • 日にちを置いて、続きを読もうと思っても今まで読んだ事を思い出せず結局最初から読み直す
  • 文字が大きく、内容も薄いビジネス書なら辛うじて読めるが、小説、特にSF小説になると無理になる
  • 会話劇なら読めるが、情景描写になると読めない
  • そもそも時間がなくて、小説を読もうとする気力も沸かない

こういった経験はないだろうか。私はある。

昔はそんな事はなかった。

学生時代、西尾維新佐藤友哉奈須きのこに出会ってから小説に夢中になり、それこそ授業中などもサボって読書したり、京極夏彦作品でもどんな長い文章でも、苦にならず読むことが出来ていた。

 

本を手に取り、目次をみて、文字を順に追って頭の中で意味を取りながら、想像力を駆使しながら読み進める。
これが普通にできていた。

 

小説が読めなくなったきっかけは社会人特有の多忙さとストレスだ。

夜遅くまで仕事をして、土日など休日も頭の中では仕事の事を忘れられない。

そんな事を数年続けて、小説を読まない時期が長くなっていった。

仕事が少し落ち着き、久しぶりに小説を読もうとすると、読めない。

 

本を手に取り、目次をみて、内容が頭に入ってこず何度も同じところを読み返す。
そして疲れて、本を閉じる。

それらを「文字がすべる」「文字が浮く」「文字に目移りする」という表現をする人もいる。

こうなってしまった原因と、読めるようになった対策を自分の事例を振りかえりながら書いていこうと思う。同じような現象に苦しんでいる人の少しでも参考になれば幸いである。

f:id:Shachiku:20190924232504j:plain

 小説が読めなくなった原因

一番の理由は「集中力の欠如」

詳細を書くと、脳内の各機能を繋げる情報伝達物質が減少してみたいな話になるけど、長くなるので割愛。

小説を読むという事は
「文字を認識しつつ」「文字と文字の意味を繋ぎ」「一つの意味のある文として解釈する」「登場人物や場所の名前などを覚え」「文字から想像力を駆使し、頭の中で情景を作る」

これらをリアルタイムでやる必要があり、読書とはとても高度な行いだと言える。
子供の時から、親に本を読んで貰ったり、児童書など読んで「読書技能」を知らず知らずの間に鍛えてたのだと思う。

それが社会人になり、仕事による過度なストレスと、絶え間なく情報が流れるスマホへの依存で、集中力がなくなったこと。

また読書しなさすぎて「読書技能」が低下した事が小説を読めなくなってしまった事の原因だと思う。

 小説を読むために

解像度低く読書する

情景描写が読めない人や、難しい会話など読むのが苦痛だと言う人は結構いると思う。

正直無理して読む必要はないと思う。

基本的に小説って会話劇だけ追っていけば大体の内容は分かる事が多い。

うっすら飛ばしながら、細かな情景描写や心理描写などは軽く理解する程度に読んで、物語の大枠を中心に理解していくという読み方だ。

私はこれを「解像度の低い読書」と勝手に名付けている。

こういう読み方は拒絶反応起こす人も多いと思うが、「読書技能」のリハビリみたいなモノなので許して欲しい。

 

ただ、あまりにも解像度が低すぎると話が全然理解できなくなり、読むのが苦痛にもなるので、自分がどこまで解像度低く読めるのか何度か試す必要がある。

書経験を増やすと読み方を理解出来るので、それから少しずつ読書の解像度を上げていけば良い。

 

まずはテンポ良い会話劇中心の小説を読む。

自分の中のリズム感と作家のテンポが合うかどうか。

これがスラスラ読めるかどうかを分ける要因だと思う。

ただ、これは人によって違うので私のオススメ作家があなたに合うかどうか分からないが、個人的にはリハビリ初期の段階では難解SF小説より、会話劇中心でテンポの良い作家さんを選んだ方が良いと思う。

例えば王道なら伊坂幸太郎先生などあるが、個人的オススメは

アニメ化、映画化もされた暁なつめ先生の『この素晴らしい世界に祝福を!』だ。

 軽くてテンポの良い会話劇中心なので滅茶苦茶読みやすい。

もう一度言うけど、滅茶苦茶読みやすい。

所謂ライトノベルなので、挿絵もあって想像力の補助にもなる。

私が一番小説が読めなかった時期、これだけは読むことが出来て、そこから少しずつ他の本も読めるようになっていったので、リハビリ一作目にはピッタリだと思う。

 

ただ、無理してこの本にする必要はないし、自分が読みた

い本があるならそっちを読んだ方が良い。自分が読みたい本があるのに読めない人は是非この本を1度読んでみて欲しい。

 

音読をする

声を出して読むのって場所が限られるし、恥ずかしいと思う人も多いだろう。

ただ、

  • 声に出すことで文章に集中出来る。
  • 脳は最終的に音で認識している。

この二点が上手く機能してくれて本が読める事が多い。

個人的はこの読み方とてもオススメなので、小説が読めなくなったって人は1度試して欲しい。

また、何となく読めるけど意味の解釈に時間がかかる場合は、図や絵を描くようにするのも良い。メモを取るのも良い。
文字を読み直して脳内で考えるのではなく、図上で考えるようにする。

時間は掛かるが、理解度は確実に深まる。

 

最後に

これらは私の事例で、人によって違うと思うので、こういうケースもある程度の認識で良い。

社会人になると時間は少ないのに遊べる娯楽の種類は増えて、読書という娯楽は後回しになる人も多いと思う。正直、小説なんて無理して読まなくても楽しく生きていける。

読書が出来ないからって不必要にイライラする意味もないし、最近ではスマホで音読してくれる「オーディオブック」などのサービスなどもあるのでそちらを利用してみるのも良いのかもしれない。

ただ、それでも自分で読書がしたいという人は焦らず、ゆっくりと睡眠をキチンと取りながら自分にあうスタンスで本を読んで欲しい。

最近では速読が人気だが、無理して早く読む必要なんてない。ビジネス書なら会社からの強制などもあるかもしれないが、小説を読むなんて趣味以上でも以下でもない。

「とにかく気軽に本をめくってみること」これが一番大事だと思う。