何度目だアラバスタ編の追体験。
私たちは痴呆老人のように何度もアラバスタ編を体験するし、ペルは一向に死なない。
という訳で『ONE PIECE(ワンピース)』とタクティカルアクションゲーム『真・三國無双』がコラボレーションした作品も本作で4度目。 『グランドバトル』シリーズに続く長寿『ONE PIECE(ワンピース)』ゲームとなっているし、『無双』シリーズでも版権モノでは『ガンダム無双』と並んだシリーズモノになっている。
そんな『ワンピース 海賊無双4』のレビューを書いていきたい。
物語
ドラマチックログという原作の追体験できるモードがある。
本作で収録しているのは
- アラバスタ編
- エニエスロビー編
- 頂上戦争編
- 新世界突入編(二年後のシャボンディ諸島での一味集結とドレスローザ編)
- ホールケーキアイランド編
- ワノ国編(ゲームオリジナル)
の構成になっており、過去の海賊無双シリーズよりも範囲が圧倒的に広いので、『水曜日のダウンタウン』のコーナーに出てくる一般人ぐらい歯抜けした原作再現になっている。
空島編の扱いがベラミーより小さかったり、スリラーバーク編がないのでいつの間にかブルックがサニー号の端っこに立っている状況になっていたりする。
また追体験できるストーリーも三分で解説する『ONE PIECE(ワンピース)』みたいに原作のカッコよい所、感動する所だけをピックアップしたダイジェスト風味となっている。
その割にはドレスローザ編でピーカと何度も戦うという止めて欲しいタイプの原作再現は完璧だ。
シリーズ屈しの人気であるアラバスタ編を入れたいのは分かるけども、そろそろワンピースのゲームは頂上戦争編以前を切り捨てる勇気を持たないと歯がない状態から抜け出せない。
そして、本作のストーリーでの目玉はやはりオリジナルのワノ国編だろう。
ネタバレになるので詳しくは書かないが、頂上戦争編みたいなオールスターになっており、これはこれでお祭りとして楽しめる。
原作もワノ国で急遽打ち切りになったらこういう展開になりそうな奴である。
↑このメンバーの中にキャロットが混ざるの可愛い。
キャラクター
プレイアブルキャラは全43人+DLC
前作の海賊無双が37人だったので6人ほど増えているが、過去のシリーズとは違いリストラ組が発生している。
個人的にはペローナのホロウを使ったネガティブ攻撃でドフラミンゴが 「ただの鳥が、図に乗り過ぎた」って言ったり、マルコが「キノコに…なりたいよい」って言ったり、シャンクスが「もぉ~東の海に帰りたい」って言ったり、赤犬が「ワシはゴミじゃけぇ」って言ったりしてキャラ崩壊していくのが好きだったので、本作でもカイドウやビックマム相手にやりたくないと言えば嘘になる。
↑キャラの書き込みは本当に丁寧で漫画からそのまま出てきたような印象を与える。
最悪の世代のルーキーの中でも人気者であるウルージさんが存在そのものがカットされていたり、またプレイアブルキャラ以外の参戦が少なく後半になるとブリュレが「ミラミラの実」で何度も何度もニセモノルフィ作るから何度も何度も戦う事になったりする。
1番の問題はキャラ毎に作りこみの格差が結構あること。
↑この表情、このポーズで「解禁」って言われると別の事を想像してしまう(おっさん)
本作では地上から空中へ、空中から地上へと空中アクションが出来たのだが、ルフィとかなら空中コンボで5連出来るのに、たしぎだと1回だけだ。たしぎだけ海賊無双3から抜け出していない。
これなら前作のキャラ出してあげて欲しかったけど、まだDLCの可能性はある。しかし、前作無料だったキャラを有料で出すか?まぁでもバンナムだしな。
あと、シャンクスが20年前の『グラバト』から映像がどれだけリアルになっても技構成があんまり変わってなくて、フワフワしているの笑ってしまう。
戦闘
無双シリーズとは言えば単純爽快な戦闘システムだ。
海賊無双でいえば1作目でQTE要素があったり、ストレスが溜まるギミックがあったりして評判が悪かったが、本作は王道の無双戦闘を楽しめる。
私は『真・三國無双2』から遊んでいるが、当時は1000人倒したら「一騎当千」と褒めたたえられたものだが、最近ではハードの処理性能が上がり、1000人は当たり前で、2千、3千をバッタバッタ倒していくようになっており、時代を感じてしまう。
本作では建物破壊ギミックもあり、滅茶苦茶爽快感がある。特に二年後になったルフィを使うと気持ち良す過ぎて脳汁ボタボタ出てくる。
数多くの敵と一緒に建物ごと壊していく。
「これでいいんだよ」を地で行くゲームシステムだ。
また、白ひげやカイドウなど大型キャラを使い、まるでゴジラになったかのようにアリンコ共を蹴散らしていくのも楽しい(ただ、相手が小さ過ぎてイマイチ攻撃が当たってるのか分からない時がある)
う~んと思うところはまず、1エピソードを複数のミッションで構成されているため、1つのステージが冗長。ボスクラスの敵は何形態も用意されており、何回も中ボスのような敵と戦うことになったり、ステージを行ったり来たりすることになる。
また、空中に飛ぶのは良いが、スカルタイプなどは覚醒すると常に空中に浮く事になり、滅茶苦茶地上の敵に攻撃を当て辛く、地上に下ろして!!って気持ちになる。
カメラワークもかなり難がある。
ロックオンした敵を追尾しきれなかったりしてイライラしてしまう。ある程度、オプションで調整出来るがあまり意味はない。
また、敵に対して連続コンボを決めている最中にカメラが勝手に移動して、どこに向かって攻撃しているのか分からなくなることがある。
↑まずこのカメラワークの設定がやたらと見つけ辛い。
それに加えて、演出のある大技が外れてしまったり、当たっていても当たっている感覚がなく、爽快感が消えてしまう事も多い。大技は範囲判定してくれ。
そして何よりステージが立体的になったせいでマップが見辛い。
私が今回唯一、ゲームオーバーになったのがアラバスタ編の砲撃手を見つけるミッションだったが
- MAP上の✖(目的地を表すマーク)が薄い。
- ✖のマークまで近づいても階段がある所が分からない
で意味なく何度もグルグルマップを周って時間切れでゲームオーバーである。
徒労感が凄い。ペル来てくれー!!!!って叫びそうになってしまった。
↑全然関係ないけど、どうしても我慢出来なかったので書いておく。 百獣海賊団大看板「 旱害のジャック」が大きなうんこしてるみたいになっちゃった。
最後に
ストーリー自体は20時間もかからない程度で終わるのでサクッと出来て良いが、やりこみ要素が少なく、DLCキャラが来るまでに完全に飽きてしまうなど、問題は多い。
ただ、キャラゲーとしては無難な出来なので安心して買って欲しい。
あと、ロードが長いって意見結構見かけたけど、私は感じなかったのでPS4pro推奨かもしれない。switchとかだと1分ぐらいロードがある時もあるらしい(そもそも無双シリーズみたいなゲームは寝っ転がりたいという願望がなければ基本スペックが高いゲーム機で遊んだほうが良いよ)
ワノ国編も当分終わらないだろうし、海賊無双よりもそろそろ『グランドバトル』シリーズ復活して欲しいと思う懐古な私。
といより、ワンピースって純粋な格闘ゲームが意外と少なくて、代わりに『JUMP FORCE』みたいなジャンプお祭りゲームでやたらとワンピースが出しゃばって、ジャンプ好きから嫌われるイメージ(偏見)
総括
無双シリーズって別に好きではないけど、偶に食べたくなって一口食べて飽きてしまうチキンラーメンに似ている(食べ物での例えは分かり辛い)
色々なゲームがある中で、すぐ飽きてしまうゲームがあっても全然良いと思うので、ワンピースが完結した暁にはイーストブルー編からクライマックスまで、全てのストーリーとキャラクターを網羅した『真・海賊無双』の発売を切に願う。
↑出してくれたらこんな顔すると思う。

ONE PIECE 海賊無双4 (パッケージ版/ダウンロード版共通特典(特別衣装が入手できる特典コード ①ロロノア・ゾロ追加衣装 “ゾロ十郎” ②サンジ追加衣装 “おそばマスク”)) 同梱)
- 発売日: 2020/03/26
- メディア: Video Game

ONE PIECE 海賊無双4 (パッケージ版/ダウンロード版共通特典(特別衣装が入手できる特典コード ①ロロノア・ゾロ追加衣装 “ゾロ十郎” ②サンジ追加衣装 “おそばマスク”)) 同梱)
- 発売日: 2020/03/26
- メディア: Video Game