社会の独房から

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『ワンピースオデッセイ』感想。ワンピースのRPGとして物足りないが色々デカい

 

プラットフォーム PS5、PS4、XSX|S、Steam
ジャンル RPG
発売日 23/1/12
価格 7,980円
プレイ人数 1人
クリア時間 約50時間
メーカー 開発イルカ

 

ワンピースゲームと言えば前作の『ONE PIECE WORLD SEEKER』でスパイダーマンの操作性パクッてオープンワールドをゴムを利用して木に上ったり崖にのぼったりするワイヤーアクションが記憶に新しい。ただ、海楼石が埋め込まれた銃をブッパしていくる雑魚が島のあちこちにいてウソップ顔負けの狙撃力でこっちを正確無比に撃ってくるので、いちいち邪魔されて移動が気持ち良くないという明確な調整不足があった。

個人的には続編があったらそこら辺を調整して面白くなりそうだなぁと期待していたのだが、発表された『ワンピースオデッセイ』はなんとドラクエシリーズのようなコマンド式RPGである。公式HPを見るとなぜRPGかと言うと「ファンが希望する声が非常に多かった」からと書いているが、本当なのか疑問である。そのファン、botじゃないのか。

 

ただ、遊ぶ前から文句を言っても仕方ない。この『ワンピースオデッセイ』は開発期間5年という力の入れ具合である。5年前の2018年頃といえばホールケーキアイランド編決着からワノ国突入ぐらい前。よくよく考えると5年前でもワノ国編なの、ワノ国クソ長かったなとなる。

50時間程プレイしてクリア出来たので、ここからは具体的にレビューしていきたい。

 

 

登場キャラは少ない

開発期間5年なのに!?となるが、本当に少ない。

本作はアラバスタなどを冒険するがそれは追体験ではなく「ルフィたちの記憶の世界に行く」という設定。ルフィたちは2度目の旅。所謂、周回プレイなので何が起こるのか全部知っていてサクサク進むけど、そこにゲームオリジナルキャラであるリムを参戦させて「なにがあったの?」と質問させることで物語の補足も出来る。この設定は結構うまい。

 

↑ストーリーを進めると任意で原作展開をムービーで確認できるのでうる覚えの人も安心

 

しかし、記憶の世界に行くステージはアラバスタ編、ウォーターセブン編、頂上戦争編、ドレスローザ編の4つしかない。しかも、出てくるキャラはかなり絞られている。

  • アラバスタ編→クロコダイル、ボンクレー、ビビ(戦闘には参加しない)、カルー(戦闘には参加しない)、スモーカー、たしぎ
  • ウォーターセブン編→ルッチ、カク、アイスバーグ(戦闘には参加しない)、青雉
  • 頂上戦争編→エース、青雉、赤犬、黄猿、スモーカー、クロコダイル、ジンベエ
  • ドレスローザ編→ドフラミンゴ、ロー、コラさん、サボ、バージェス、キャベンディッシュ、ピーカ、シュガー(戦闘には参加しない)、レベッカ(戦闘には参加しない)

 

頂上戦争編で白ヒゲ登場しないの正気か~~~となるし、その割にはドレスローザ編でキャベンディッシュは出てきて人選が割と謎。

ルフィはスパロボFのコンバトラーVぐらいの技の多さなのだが、ゲストキャラは技が1~2個ぐらいしかないのも物足りない。

 

操作キャラは麦わらの一味9人だけどフランキーは頂上戦争編から、ブルックに至っては終盤のドレスローザ編から参戦の不遇。実際にこの2人が参戦するのが遅いのは原作通りだが、そこ原作通りする必要あるのか疑問である。

また、

 

僕「過去のアラバスタで今のロビンとビビが出会っちまったらどうなるんだァ~~~?(ワクワク)」
ロビン「ややこしい事になるから抜けるわ」
僕「は?」

 

となったりして、実際の過去ではなく記憶の世界に行くという原作を完全再現してなくても許される仕様なのに変に真面目に原作準拠してくる。

 

また公式予告動画見ているとifを楽しめそうだし

www.youtube.com

 

僕も完全にifを楽しめると思っていたが

 

ただ、ifを楽しみに本作を遊ぶとガッカリすると思う。

 

頂上戦争編のエースとか「結局そうなるんかーい」となる。

ローとコラさんの絡みというか例えそれが本物ではないと知っていながらもコラさんに感謝の気持ちをちゃんと伝えるシーンとかは良い。その分、エースの扱いがアレ。

↑殺したハズのコラさんが邪魔してくるとかドフラミンゴの胃はボロボロ

 

途中で製作が力尽いている

開発期間5年なのに!?となるが、そうなのである。最初のアラバスタ編だけ15時間ぐらいあって、これボリュームヤバいな!!と思いきや、アラバスタ編だけが異様に長いのである。

アラバスタ編
エニエスロビー編
頂上戦争編
ドレスローザ編
比率的には10:5:1:5ぐらいのボリューム。頂上戦争編は本当にエース一本に絞ったダイジェストで戦闘とイベントだけなので30分で終わる。

 

なんならアラバスタ編の途中ぐらいから力尽いていると思う。

↑チュートリアルも兼ねているアラバスタ編。行き倒れたおっさん救うためにダッシュのスピードが遅い中で街を駆け巡るのは気が狂う

 

 

やたら長い砂漠ダンジョンをお使いイベ&お使いイベの連続で歩きまわされてようやくビビに出会えたと思ったら、そこから一気にアラバスタ編最終ダンジョンである。

ウォーターセブン編では「2周目ロビンはCP9についていかない」ため、いまいち盛り上がらないエニエスロビー攻略になってしまったり

ドレスローザ編ではいきなり鳥かごスタートで打倒ドフラミンゴまで一直線だったり、なによりダンジョンの数がアラバスタ編以降激減している。

 

 

古くさいRPG要素

戦闘はシングルエンカウントで始まり、3すくみの相性(拳は銃に強く、銃は剣に強く、剣は拳に強い)、バトルが複数のエリアに分かれているスクランブルエリアバトルのターン性コマンドバトル。また、ドラマティックシーンというランダムで発生する要素では、「次の敵の攻撃ターンまでに撃破しろ」など指示が出てきてそれをクリアすると貰える経験値が大幅にアップする。



色々システムはあるけど、やってることはバランスも良くないただのドラクエなので感想を書く事はあまりない。序盤はやたら硬いバナナワニと何度も戦うことになって気が狂いそうになるけど、攻撃力が上がるアクセサリが増えてくる中盤以降は楽。

というか、攻撃力アップするアクセサリを大量に装備したルフィの全体攻撃で終盤は3すくみとか関係なしにサクサク進めるぐらいの難易度。

 

戦闘以外にも

ルフィ→ゴムゴムのロケットで遠方に移動できる、見聞色が使える
ゾロ→鉄扉や鉄製アイテム箱壊せる
ナミ→ベリー拾える
ウソップ→狙撃で高いところのアイテム落とせる
サンジ→料理素材拾える
チョッパー→天井が低い道を通れる
ロビン→歴史資料拾える

操作キャラによってそれぞれ役割あるが、切り替えがワンタッチじゃなくてメニュー開く必要あるから何度もやるとストレス。ルフィ固定で良かった……。

可愛い

 

技の演出とモデリングが良い

 

デカイ

 

 

 

デカイ

 

 

本当にデカイ

 

 

デカイ

 

 

デカイ

 

デカイ

 

 

デカイ

 

 

また、中盤まではロビンが襲いかかってくる海賊や海軍、デカいゴリラや邪悪な顔の猿や化け物の金玉を次々に握り潰すゲームになってたりする。金玉潰したい人にオススメ出来るゲームだ。

 

 

最後に

ストーリーは「絆」連呼があまりにも煩く、バスターコールをかませに扱う系で尾田先生が関わっていないワンピース映画を観ている時のような気分になる。あと五老星が情けない。何!?それは原作通りだと!?

 

映画も大ヒットして、カードゲームは売り切れで買う事が出来ず、原作も終盤に向かって大盛り上がりしているワンピースだが、ゲームは無双シリーズ以外では中々ヒットしない。そろそろ金玉で盛り上がる以外の集大成のゲームがやりたい……。

 

【PS5】ONE PIECE ODYSSEY ( ワンピース オデッセイ )

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