社会の独房から

映画やゲーム、小話など。

コロナ禍を受けて、「休日は外出しなければならない」という呪縛の針が抜けた話。

「家でゴロゴロダラダラしない!」

学生時代の休日、親からこの言葉を口酸っぱく言われ続けてきた。

「少しは外に出て!」

これもそう。

特に部活動とかにも入っていなかった僕は土、日はもっぱらゲーム&ゲームである。

学校帰りも帰宅部らしく、速攻で家に帰宅してダラダラする毎日。

ゲームしない時も漫画を読んだりしていて、インドアの極みのような生活を送ってきた。

個人的には有意義な時間だったが、親からしたら心配だったのだろう。

その時の親の心境を今だったら理解出来なくもない。子供には元気ハツラツな幻想を抱いてしまう。

 

僕も別に親と喧嘩をしたい訳ではないので、言い付けを守り、自転車でブラブラするようになった。

意味もなく外出する。

これこそが完全なる不要不急の外出である。

 

ただ、目的もなくブラブラするのも夏は暑いし、冬は寒い。

結局、近場の本屋でダラダラしていた。

本屋からしたら迷惑というか薄気味悪い客だっただろう。何か買う訳でもなく、ただただ店内を歩いているだけなのだから。

 

その後、図書館を利用したら良い事に気づき、ホームレスの匂いが香ばしいおじさん方と一緒にダラダラ図書館に居座った。

図書館は最高である事は念押ししておきたい。

 

「外出する」という行為自体、個人的にはそれだけで何か1つやり遂げたような気持ちになる。つーかこれが限界。

例えばクラスメイトが休日に

  1. 朝は部活動
  2. 部活仲間と昼飯
  3. 彼女とショッピングデート
  4. 夜は家族で外食

まで行い初めて1日を満喫したと実感するとしよう。

僕の場合は

  1. 夕方に意味なく外出

これが1日の活動量で限界である。これ以上予定が入るとアワアワワってなる。

ただ、それでも1日に1回は外に出るよう子供の頃から躾けられてきた。

 

 

そのような学生時代を通して確実に僕の脳(あたま)の中には「休日は外出しなければならない」という固定概念が生まれてしまった。

 

社会人になった後も、趣味はゲームと漫画なので完全にインドアなのだが、休日はとりかくどこかに行かなければという想いに駆られる。

ただ特に行きたい所もないので電車で大阪梅田にある「ヨドバシカメラ」に行ってブラブラするだけである。

移動範囲が広がっただけでやることは学生時代と何も変わらない。

問題があるとすれば、流石にヨドバシカメラでブラブラすると金を無限に浪費したくなってくるという事だ。

 

どうしたものかと考え、金がかからず且つ、外出できる行為。

 

 

 

そうだ、蒙古タンメン中本のカップ麺を写真で撮ろうと思い立つ。

 

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 な。

 

蒙古タンメン中本のカップ麺は200円前後。

滅茶苦茶格安で外出している感を出すことが出来る。

飯の奴だと蒙古タンメン中本の社長がパッケージにいるため、見栄えも悪くない。

あと、帰りに食べれば荷物にもならない。

完璧である。

 

ただ、皆さんご存知のコロナ禍である。

緊急事態宣言も出て、簡単に外出が出来なくなってしまった。

 

最初は僕も「休日は外出しなければならない」という強迫概念があるので外に出れない日常にソワソワしてしまった。

だが、段々お家でゴロゴロする日常に確かな満足感と幸せを感じるようになっていった。

 

ふと気づく。

お家最強じゃね?

 

なぜ、僕は休日に意味もなく外出して「何かやった」感を出していたのだろう。お前は何もしていない。外出しただけだ。時間の無駄である。思考停止。なんだ蒙古タンメン中本のカップ麺の写真て。

家でダラダラするのと外でダラダラするのほぼ一緒である。

どちらも無意味だ。

無意味なのが素晴らしい。

 

 

外出するのが目的なんじゃない。目的があって外出するから意味があるのだ。

いつの間にか手段が目的にすり替わってしまっていたのだ。

確かに外出自体が大好きな人はいるだろう。自粛が耐えれない人もいる。

ただ、僕は違うハズだ。

思い出せ、本当の自分を。

 

突然だが、僕は漫画の『HUNTER×HUNTER』が好きだ。

その『HUNTER×HUNTER』で主人公ゴンの相棒キルアが兄のイルミに呪縛の針で、「自分より強い相手とは戦うな」とある意味洗脳されてしまう。

しかし、キルアはゴンを守るため強敵と戦う事を決意し、脳(あたま)にささった針を抜く。

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(C)『HUNTER×HUNTER』第21巻

 

無論、キルアのように特別な家庭に生まれていれば尚更ではあるが、
普通の家庭に育ったとしても何かしらの呪縛にかかっている事は多い。

それは僕たちの常識となり、疑いの目を向ける事すらなく、自分の頭に針が刺さって操作されているとは一生気づかないままなのだろう。

しかし、それで良いのだろうか。

 

キルアが自分の「意志」でそれに打ち勝ったように、私も自分の「意志」で外出せず、お家にいようと思う。

お家最高!イェイイェイ!

 

そんなこんなで緊急事態宣言が解除され、油断はまだまだ出来ないが取り合えず日常が戻ろうとしている。

多くの人が外に出かけて、ショッピングしたり、デートしたり、イチャイチャしたり、ラブホに行ったりするだろう。

そんな中、僕はお家の中で蒙古タンメン中本のカップ麺の写真を撮ろうとそう思う。

 

 

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↑東京出張した時に撮った宝物の写真。いつか関西にも中本のお店出来て欲しい。