私は MMORPGを遊んだことがない。
なぜなら「怖い」からだ。
「初心者だから」という言い訳が通用せず、初めて行くダンジョンでも「知らなかった」は禁句。
あらかじめ予習をして、脳内ゲームで練習した上で、初めてダンジョンに挑戦できるイメージがあったし、今でも持っている。
特にFF14と言えば、「大縄跳びでミスった奴は5chやツイッターで晒上げにあう」「自分からドンドン他人を誘ってコンテンツ攻略しないといけない」という偏見が強くあった。
所謂「ギスギスオンライン」
他人とのコミュニケーションを苦痛と感じる私のような人種とMMOとの相性は最悪である。
現実世界ですら友達が全然いない私がネトゲだからって急にリア充の如く、「ウェ~イ、一緒に世界救いに行っちゃっう?」みたいな事、例えチャットでも恥ずかしくて言えない。そもそも他人に話しかけるなんて無理。「あっ...あっ....」みたいにカオナシ状態になってしまう。
FF14を楽しめるのか不安でしかなかった。
ただ、結論から言うとこんな私でもFF14、滅茶苦茶楽しむことが出来た。
私が思うにFF14は「人付き合いしなくても良いMMORPG」なのかなと思う。
先輩ヒカセン(光の戦士の事)曰くFF14のチュートリアルである「新生エオルゼア編」の総括と感想を、FF14興味あるけど、怖くて遊べないって人向けに書いていきたい。
ストーリーとダンジョン攻略
FF14では基本的にメインシナリオを1人で進めていくことになる。
他人との協力プレイが必要となるのは、シナリオの要所要所で出てくる「○○(ダンジョン名)を攻略しろ」「○○(ボス名)を倒せ」みたいな所だけである。
そして序盤である新生エオルゼア編では「これはオフラインゲームかな」と勘違いするほど協力プレイが少ない。
一般的なソシャゲの方がまだ他人と関わる事が多いと思う。
全員に精緻な動きが要求され、ミスが許されない「大縄跳び」は初心者には関係のない上級者向けのエンドコンテンツだけかなとも思う。
特にアライアンスレイドという24人という大所帯パーティ戦もあるのだが、ごちゃごちゃし過ぎてて精緻な動きの欠片もない。
たとえ2、3人縄に引っかかってもそのまま大縄を続行するという豪快さがある。
その分、「新生エオルゼア編」では当時少なかったコンテンツを出来るだけ長くプレイしてもらうための限界まで薄めたカルピスのような引き延ばしが永遠に続き、そこが初心者の折れる最大のポイントだと思う。
「あれとってきて」「誰々に伝えて」「3大珍味集めてこい」など、虚無の極まりのようなお使いイベが多用されており、確実にプレイヤーの心を折ってくる。
こちとら世界を救う予定の光の戦士様がなぜこんな雑用をしないとダメなんだ?とか思ってしまう。
↑中弛み含めてリヴァイアサン辺りが個人的に一番辛い
AにいるNPCから
「Bの場所に行ってCに会って○○してこい」
↓
Bに行くと
C「何もなかった、もう終わってた。Aに戻ろう」
↓
Aに戻ると話が進む時や進まない時があったりする事がやたら多い。
また、あるクエストでは
特定の場所にバケツを持って行って
そこにバケツを置いて!
バケツに水を入れて!
バケツを持ち上げて元の場所に戻るというクエスト。
はじめてのおつかいかな。
これら一連の動きを求められた時は流石に正気を疑ったり、チュートリアルだから仕方ないのかもしれないが、とにかくテンポが悪い。
また、砂の家という主人公たちの拠点みたいなところを何十、何百回と行く事になるのに微妙にテレポ(瞬間移動出来るポイント)位置から遠く、その通勤時間の長さに正気を疑ってしまう。現実世界ですら昨今は勤め先は家から近い所にしようという動きになっているのに(FF14でも終盤で石の家というテレポ位置から目の前の所に引っ越すけども)
逆に言うとそういった虚無のようなお使いイベントをこなしていくうちに段々とお使い要素が少ない協力プレイが増えていく。
それ故に協力プレイが楽しみになっていった側面はある。
FF14の協力プレイはコンテンツファインダーといって、ダンジョンに行く権利を手に入れたら、そのダンジョンを選択して待っているだけで同じダンジョンに行きたい人(またはランダムを選択した人)と自動でマッチングして探索スタートという流れであり、親切心の塊設計になっている(私はジョブがヒーラーだったのだが、待ち時間が大体5分未満という速さ。やる事も敵によって基本的に変える必要はないし、初心者にはヒーラーがオススメ)
ダンジョンに入っても、最初のあいさつで「よろしくお願いします」、ボスを倒してクリアしたら「お疲れさまでした」以外のコミュニケーションが基本的に存在しない(最悪それすらしなくても良いし、しない人も多い)
定型文を貼り付けてるだけでもよい。
コミュニケーションがないからクリア出来ないとかそういった事は一切なかった。
ダンジョン中は基本的に無言である。
もはや、ちょっと個性的な動きをするNPCと攻略しているようなモノだし、ドラクエ7の方がまだ仲間とコミュニケーション取った気すらする。
流石に私は寂しく想い、せめてダンジョン攻略後に「お疲れ様でした」って書き込もうと思っていてもムービー後には既にムービースキップした先輩方がダンジョンを脱出しており、誰も残っていない事なんて日常茶飯事である。
それぐらいの繋がりが個人的には丁度いい。
また、私なんかには想像も出来ない優しい人もいるので初見のダンジョンでは「初見です」って言っておけば、周りの人がやたら親切にしてくれたり、ダンジョンクリアしたときに「初クリアおめでとう」と祝ってくれる人もいる。
また、間違ってビギナーチャットで「すいません」などとparty用のチャットを打ってしまうとすかさず「発言先間違ってますよ」とか「発言先間違っているとpartyの人には見えませんよ」とかわざわざ書いてくれる人がいる。
それに対して定型文の感謝を返すと「誰にでもあります、チャットの誤爆は文化ですよ」とこれ佐藤健が書いているのかなと勘違いしてしまうイケメンな返しをしてくれる人がいる。
このゲーム、初心者に優しい人が多い。
コロナ渦などで大変な世の中だったり、TwitterのようなSNSなどでは人同士が言い争ってばかりで嫌になるけど、「優しさはエオルゼアにあったのだな」と気付かせてくれる。
また、どうしてもケアルなど回復呪文が遅れたり、タンクの役割が巧くできずに文句を言われることもあるかもしれない。
「ポテサラは手抜き」「唐揚げは手抜き」と豪語したり、「何よりも誉れが大事」の価値観を持っている人がいたり、世界には色々な人がいる。初心者に厳しい人もいるかもしれない。
そういった時、素直に謝っても良いし、無視しても良い。
個人的オススメ対応は「私は日本語が話せません」という会話の定型文である。
このボタンで外国人になる事ができるようになっている。
相手がガミガミ言ってきても
「私は日本語が話せません」
これだけ。
レスバ最強である。
こういったようにFF14は極力ギスギスオンラインにならないように設計されている。
ただ、問題があるとすれば、ダンジョン攻略中に寄り道が出来ないといった点である。
大概はダンジョン経験者と共に行動する事になるが、最適解のルートを覚えている人ばかりなので(僕はクリアしても全然覚えられない人種だから凄いと思う)ゴール目指して一直線というマラソンみたいになっている。
道中に宝箱があってもマラソン中なので開けれる雰囲気でない事が多い。
逆に言うとそれぐらいしか「オンライン」を圧で感じる事がないので、ゲームを遊ぶ前に感じていたプレッシャーは完全に杞憂だったなと思う。
ストーリー
クリアしてみて、先輩ヒカセン達が「新生エオルゼア編」はチュートリアルだからと言っていた気持ちが分かった。
面白くはない。
ストーリーの面白い、面白くないは人によって基準が全然違うと思うので参考にはならないと思うが、私は眠たかった。
朝礼で校長先生がエオルゼアという地域の世界観や設定を起伏もなくず~~~~~~っと話をしているような眠たさがある。
上記でも書いた引き延ばしのお使いイベと悪魔合体して、終盤までは心を折ってくる。
ただ、終盤ぐらいから盛り上がってくるし、続きの「蒼天のイシュガルド編」は物凄く面白いらしいのでそこは期待。
↑キャラクターは個性豊か。あなたの性癖に刺さるキャラもどこかにいるはず
初心者は初めに過疎鯖を選ぶと経験値ブーストが貰える特典もあり、全く躓くことなくサクサク攻略する事が出来るのでう~んとなる現在のストーリーはさっさとクリアして未来に目を向けよう。
そして、本作はやはり世界の美しさ、グラフィックの良さが目玉の1つだろう。
何回も往復する事になるその光景は何回みても美しい。
また、BGMも全体的にクオリティが高く、音楽聴きながら世界をブラブラ歩くだけでも楽しい。
「冒険している感」が確かにそこにはある。
この「冒険している感」がMMORPGにとって一番大事なのだと僕は思う。
歩いていて飽きないどころか、ワクワクする。
あなたもそんなエオルゼアで冒険してみませんか?
最後に
以上がMMORPG初心者がFF14に初めて触れてみた感想である。
私がクリアしたのはまだ「新生エオルゼア 」だけであり
まだ
「蒼天のイシュガルド 」
「紅蓮のリベレーター」
「漆黒のヴィランズ」
があり、どれもこれも評判が滅茶苦茶良いので、今から遊ぶのが楽しみである。
大人になるとどうしても余暇の時間が短くなり、クリアするのに何百時間とかかるMMOに手を出しにくいという気持ちも分かる。
時間の無駄だと思ってしまう気持ちも分かる。
ただ、このどうしようもないクソったれな現実世界で時間を溶かすことが正しい事なのか疑問に思う事が私にはある。
現実世界の息抜きでゲームをするのではなく
ゲームのために現実世界を我慢して生きる。
そんな人生の瞬間があっても良いと思う。
そしてFF14はリアルに勝てるぐらい熱中できる面白いゲームになっている。
それだけで、遊ぶ価値がある。
冒険する意味があると思う。
軽い気持ちではじめた本作だが、思っていた以上の泥沼だったらしい。
ここまで来たら体中がドロドロになるまで遊び尽くしたいと思う。
これからもFF14冒険日記書いていくと思うのでよろしくお願いします。
【FF14 感想】FF14 のオンラインは怖くないし、初心者にもオススメ出来る訳
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