ナチスのマッツ・ミケルセンが悪くてえっちで頑丈なのでヨシ!!!
1981年に1作目の『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』が公開され大ヒットしたハリソン・フォード演じる考古学者インディ・ジョーンズの冒険を描くアドベンチャー映画の金字塔「インディ・ジョーンズ」シリーズの第5作。
しかし、僕は微妙に世代が違っていて数多くある「名前は知っていても見たことない映画」の1つだった。というか最新作合わせて5作しか製作されていないとは思わなかった。「夏映画でお馴染み!20作目です!!」みたいな顔をしている。
本来だったら最新作にあわせて1作目から鑑賞した方がいいんだろうけども、最近かなり忙しいのでそんな余裕もなく、シリーズ初見で最新作にして完結作『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』を観ることにした。まぁ初見でも大体分かる。ロマンと正義心を持つトレジャーハントのインディが宝の地図を片手に仲間達と冒険し、SF要素やトンデモ要素を最低限に真面目に悪の組織と宝の争奪戦を行いながら、人も死なず最終的に宴しながら終わる映画なんでしょ?想像できるよ。
という訳で、ここからはネタバレありで書いていくよ。
想像を超えるトンデモ
あまりにもシリーズ初見過ぎて、最初にディズニー配給のマークで「ディズニーなの!?」と驚き、ルーカスフィルムのマークで「ルーカスフィルムが製作しているの!?」と驚く。映画開始10秒ほどで2回も驚いたの、ギネス世界記録目指せそう。
そして始まる本編。
若いハリソン・フォードがナチス相手に奮闘していくが、思ってたより人が死んでいくし、インディは普通に銃弾を手でキャッチしたり、「そうはならんやろ」「なっとるやろがい!!」アクションが続く。何よりも本作の大ボスっぽいマッツ・ミケルセンの圧倒的顔面からのインディに殴られて一発KOされる可愛さがあったり、列車で思い切り顔面を直撃して普通なら即死なんだけども、ほぼ無傷、圧倒的顔面で再登場するのなに!!??
ここからマッツ・ミケルセンの話していいですか?良い?ありがとう。
本作のマッツ・ミケルセン、めっちゃくちゃ可愛くなかったですか???
クールな悪役を演じるのはいつものことなんだけども、本作はそこに「ドジっ子」属性も+していて怖いより可愛いが僅差で勝つ。
そもそもCGを駆使してハリソン・フォードを若返りさせた冒頭の過去シーンが終わったあとのインディの裸派なかなか衝撃的だった。一気に老けてヨボヨボで、これからこの人がマジで冒険すんの!?とワクワクしたんだけども、同じぐらい年月が経ったハズのマッツ・ミケルセンは全然老けているように見えないですからね。まぁでもマッツ・ミケルセンだからな。で解決するから強い。
話をそろそろマッツから本筋に戻す。あ~~やっぱりもう少しマッツの話していいですか!?良い!!??ありがとう。
そしてマッツ・ミケルセン演じる博士は目的の為に人を殺したりする冷徹で悪い奴なんですが、ちょくちょく抜けていたり、明らかに体幹が弱そうだし、ずっとショルダーバッグの紐をギュッとしていて可愛いかったり、頭良い設定なのに考古学は分野違いなのか頭良い活躍がなかったりして素直に宇宙目指そってなったり、クイズに正解してちょっと誇らしげだったり、作中の登場人物で殴り合いさせたら1番に負けそうだったり、やたら小走りするし、見ていて応援したくなる。途中からマッツ・ミケルセンがちいかわに見えてきますからね。インディを追いかけるマッツ・ミケルセンが洞窟の中を進んで行くけど、
マッツ・ミケルセンがこんな崖登れる!!??無理しないで!!??
マッツ・ミケルセンがこんな壊れかけの橋渡れる!??怖いなら怖いって言おう!!!
マッツ・ミケルセンがウォータースライダーをビビりながらも滑っていくの見たかった!!!!
っていちいち心配しちゃいましたからね。
何よりもラストの丸眼鏡掛けさせてナチスの軍服を着るシーン。
マッツ・ミケルセンでこれやりたかっただけだろ!!!!!ありがとうございます!!!!!!!
最後は髪をかきむしり、絶望するマッツ・ミケルセンと凄い火傷して死んでいるマッツ・ミケルセン。供給量が凄い……。これだけで本作は凄い満足でした。
想像を超えるトンデモ
- 途中の婚約破棄カーアクションとか、これに関しては9割ぐらいヘレナが悪いだろ!!!!それなのにこいつ何も反省してねぇ!!!!!「私顔良いしなぁ」と開き直りまでしてやがる!!!!!ってなってあんまり楽しめなかったんですが、何か途中から人が変わったように性格が良くなるし、最初から真面目な考古学者の設定でよかったろ!!!!となる。
- 幼少期ルフィいる!!!
- 何か過去シリーズからの再登場キャラが殺されちゃったけど、過去シリーズのファンは大丈夫!!??と勝手に心配しちゃう。
- 「ナチスだから殺されても仕方ない!!」ナチスは人じゃねーからなぁ!!!映画を久しぶりに観る。
- 結婚式の車とか味方が他人の物盗みまくるの、懐かしい味。
- 終盤の洞窟で橋が巨大男共々壊れはずなのにマッツ達はどうやって戻ったんだろう……。
本作の秘宝は時流の裂け目を作りタイムトラベル 出来るという「ダイヤル」
まぁ、タイムトラベル なんてしないだろうし、何かしらのオチがあるんだろうなぁと思っていたら
本当にタイムトラベル するんかい!!!!
と滅茶苦茶慄く。
そういうリアリティラインの作品だったの!!!???終盤ずっと???と困惑していましたからね!!!!!
僕はインディ・ジョーンズシリーズを舐めていた……。
そして、「もう定年でよぼよぼのインディは過去の過ちを正すや、歴史の一部になって死ぬなんてバカな夢見てないで、家族を大切にして日常を生きろ」っていう嫌いな終わり方するのかなぁと思いきや、最後の最後であの帽子をとったことで、「定年でよぼよぼだけど俺の冒険はまだまだこれからじゃ!」という意気込みを感じられてよかった。
やっぱり本作、最終的にお宝をゲットできたものの、インディはそれ自体に喜びをもったないのも印象的で。「冒険とは宝を目指す過程が一番豊かな。しかし、冒険を通して得るモノもきっとある」というテーマなんだと思うと、笑顔になる。その得るモノは決して物とは限らないのもポイント高い。
確かに大傑作!!!という訳ではないけども、最終的に「何かよいなぁ」で映画館を出れる「何かよいなぁ」映画だったと思う。