気候変動のせいか年齢のせいか、その両方なのか分からないが、年々暑さに耐えられなくなっている。
今夏は「観測史上最も暑い」「10月まで厳しい暑さ続く」可能性もあるぐらい暑いので、さすがに日傘の購入を検討し始めた。日傘はなんとなく女性のものというイメージがあったが、もはやそんなことを言っている場合ではないのだ。
僕は幼少期を「あれ見ろwブスが日傘さしてるよw」みたいな酷い発言がバシバシ飛び交う劣悪な環境で育ったせいで、男性が日傘することに抵抗感が強い側の人間だと思う。特に出勤時に日傘さしているのを上司や同僚に見られるのは恥ずかしい。「なんで日傘さしているの？」「お前日傘男子なのw」といちいち聞かれたり失笑されるのが面倒。
どうしても会社って体育会系になりやすいというか、「こいつ日傘さすぐらい軟弱なのかよ」と思われること自体がマイナスになりやすい気がする。
しかし、価値観の変化を呑気に待ってはいられない。事態は一刻を争う。とにかく、暑い。日傘を嫌う体育会系の上司たちもハンディファン使ってるし、会社に着くなり「暑い暑い」としばらく仕事にならない状況である。給料分の働きができるよう、僕は日傘を買う決意をした。
僕が買ったのはこれ。
選んだポイントとしては以下の通り。
- 雨の日でも使える
- 自動開閉式折りたたみ機能
- シンプルでおしゃれ
- コンパクト
- 軽い
「日傘いいかも」と思ったのは通勤用の鞄をリュックにしたのも大きいと思う。やはり両手が塞がるというのは極力避けたい。片手はすぐスマホを操作できるようにしたい。
昔は通勤にリュックというのもあまり良い目で見られないことが多かった。サラリーマンと鞄といえばブリーフケース。それが今では周りを見渡してもほぼほぼ全てのサラリーマンがリュックで通勤している。鞄１つとっても価値観は常に変化していく。それならば、日傘もそうなのだろう。
それで実際に日傘を使ってみた感想としては、やはり涼しい。
日傘をさすと体感温度が3～5°下がるらしいけど、あの痛みすら感じる日差しを防いでくれるのが有難い。軽いし何より開いてもコンパクトだから狭い歩道でもそこまで邪魔にならない。
ある日、日傘をさして出勤していると、上司に会う。「あ～～社畜くん。日傘しているの」「そうなんです。涼しくて良いですよ」「最近、男性でも流行っているよね～～」と無事に世間話に突入できた。
内心ではどう思ってたか知らんけども、こっちは堂々としていればいいのだ。
僕の子供時代には「あれ見ろwブスが日傘さしてるよw」みたいな偏見があった。それでも堂々と日傘してくれていた先人がいてくれたお陰で日傘文化が男性にも広がりつつある。
ならば僕も堂々としていこうと思う。
暑い夏、日傘したい人は当たり前に日傘できる時代になるように。
