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FF14プレイ日記漆黒編。ウェルリト戦役でのガイウスとがんばれがんばれおじさんについて

「俺はガンダ…Gウォリアーで行く!」

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いくら発掘したからってコイツを修理出来たエオルゼアの科学技術の発展スピードがヤバすぎてあと半年ぐらい経つと「今時、野生のチョコボみたいな臭い奴にまだ乗ってるの(笑)これからはミノフスキー・イヨネスコ型核反応炉搭載チョコボだよね」って言われそうである。

ただ、ここまで進歩が速いのには理由がある。

0から1を創り出すのは難しいが、そこにヒントがあれば中間段階を一足飛びして技術を発展させることが出来る。

 そしてエオルゼアにはアラグ文明という人工衛星の打ち上げを行うなどの技術水準を持っていた時があった。例えその文明が滅びようとも、例えその叡智が失おうとも、その時の記憶を僅かでも引き継ぐことが出来れば、それをヒントに飛躍的に向上する可能性はある。

ガンダムもGウォリアーも夢ではないのだ。

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ガンダムからガンダム試作3号機デンドロビウムへの一足飛びもありえる。アラグ文明とシド万歳。

 

そしてニーアコラボ。

最初、ニーアコラボがヨコオタロシ氏による人の心を弄ぶような鬱ストーリー展開になり、反対にロボットアニメオマージュに溢れるウェルリト戦役が『OVERMANキングゲイナー』的な活力が出てくる感じになるのかと思いきや、ロボットに搭乗すると死ぬという『ぼくらの』みたいな設定が出てきて心が死ぬ。ニーアコラボが変化球で人の心を弄び、ウェルリト戦役が直球で人の心にダメージ与えるストーリー展開で良かった(情緒がおかしくなった人の感想)

 

それでは今回はウェルリト戦役の感想を書いていきたい。ネタバレあるよ!!!

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オマージュとガイウス。

グゥレイト!」という名前のFATEクエでディアッカというエイミーが出て来たり、今までもちょくちょくFF14ガンダムネタを入れて来たし、今度のパッチ「暁月の終焉(フィナーレ)」ではとうとうファンネル搭載ジョブが爆誕した。

ウェルリト戦役ではガンダム作品の名言はどんどん出てくるし、コード666(ビーストモード)のエヴァや、フロントミッションのカレンデバイスだったり、ロボットモノ全てを闇鍋してやるぜという確固たる意思を感じる。

 

 

そしてウェルリト戦役の主役はガイウス。

ガイウスと言えばレベル上げの為に最低30分はかかる苦行のメインクエスト進行時に何度も高尚な演説を聞かされて嫌いになったり、

金ピカモードで目への負担が強くて嫌いになったり、

初めて挑戦した「極エメラルドウェポン」攻略中にも出てきて嫌いになったり、

金ピカモードで目への負担が強くて嫌いになったり、

システム的な面で嫌いになる事が多かったけど、中身の部分は好きというかCV大塚明夫のキャラは嫌いになれないよね。ズルい。

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 そんなガイウスだが

人の世は、人によって支配されてこそ、
初めて存在価値がある。
人は太古より、他者との争いで自己を鍛え、
奪うことで富み、支配することで栄えてきた。
つまり、争いの果てに、
強者が弱者を導く先にこそ、未来があるのだ

という強い信念を持ち、かつて5つの都市国家を征服したきた。

ガイウスの「強者が弱者を導く」という思想。

それはまるで帝国による巨大な力でものを言わせて他国の主権を侵害・支配する覇権主義の一つの側面を具現したかのような考えでありながら「強者が弱者の為により多くの義務と責任を背負うべき」とする覚悟と吟味を持つ信念であった。

それ故に帝国の毒ガス兵器“黒薔薇”の製造・実験には

制圧作戦が完了した暁には、彼らはガレマール帝国の民となる……未来の自国民を無差別に殺すなど、仁義に反している

と反対。彼は彼なりのやり方、信念でエオルゼアの大地を、エオルゼアの民をより良くしようとしていたのは事実だった。

そんな彼だからこそガイウスは多くの部下や仲間、上司から慕われる存在。

 

信念があり、正論を発言し、多くの人から慕われる。

まさに覇道。

だが、その覇道が通る道は同時に多くの人の平和を壊し、蹂躙し支配してきた恐るべき圧政者の側面もある。

だからこそ抗い、戦う者がいる。その代表がヒカセンであり、

ガイウスはその戦いに負けた。

そして力でヒカセンに負けただけでなく、結局はアシエンの力を借り、アルテマウェポンという強大な兵器の力を利用することになる。黒聖石サビクという、現行の人の叡智を超えた、どのようなエネルギーで駆動しているかも判然としない兵器を使ってまで負けたのだ。

アルテマウェポンがガイウスがいう所の「人の力」と言えるだろうか。彼が忌み嫌う蛮神の力と何が違うのだろうか。

彼は例え理想は正しくても、手段を間違えてしまった。

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「強者が弱者を導く」という思想。

「人の世は、人によって支配されてこそ」という理念。

覇道を外れ、敗北者になってしまった彼にそれらが全て返ってきてしまったのだ。絶対的な指導者ではなく、踏みつけられる弱者の側として。覇権主義のもう一つの側面として。それがウェルリト戦役だったのだと思う。

 

そしてウァレンス・ヴァン・ウァロ。

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通称がんばれがんばれおじさんである。

「純血主義」の論文をわざわざ発表するほどのガレアン人純血至上主義者であり、属州民を単なる使い捨ての部品としか見ない。ガイウスが目を背けていた属州民差別の申し子である。

強者に支配される弱者の形はガイウスの理想だけではない、それどころか歴史をたどえば、ウァレンスの方が常識な時すらある。

ウァンレスは生まれながらの純血ガレアン人だから属州民を差別してる面もあるが、同時にガレマール帝国という圧倒的な武力を持っている強者とそれに屈する弱者の属州民という考えを持っていて。

それは即ち、ガイウスが掲げていた「強者が弱者を導く」の歪んだ形。

強者に選択肢を奪われ、1つの道に導かれ、自分から命を堕としていくガイウスを父として慕ってくれた子供たち。

 

人に支配されてしまった人の1つの末路。

 

「人を導く」という傲慢さ。結局はそこに返ってくる。

人が人を導くのでなく、自分で自分を導く。

指導者が出来ることは手助けすることだけなのだ。

 

そしてガイウスと子供たち。

ウァンレスという圧制者の下で、それでも希望を持ち続け、お互いを思いやり、勇気を持って行動し続けた。その結果、ウァレンスを倒す事が出来、帝国によるウェルリト統治の終わりを告げることが出来た。

子供たちの事を必要な犠牲と割り切ることなんて出来ない。そしてそんなまるで捨て石かのようなやり方を肯定出来ない。

それでも、メモリーとして堆積されたアルフォンスら孤児兵の犠牲は、平和の礎を築いただけでなく、絶望していたアリーを希望を与え、明日への一歩の手助けとなったのだ。

ウェルリト戦役は気高い心を持つ親子の物語。

「強者の本質は力ではなく心の強さ」
ガイウスにそれを教えてくれたのは子供たちであり、そんな子供たちを気高い心に育んだのも他の誰でもないガイウスなのだ。

生き残ったアリーは死んでいった者の想いを継いで生きることを決め、ガイウスもまた贖罪の道を歩み始める。

汚いカヲルくん

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時間をかけてじっくり巨大ロボットに握りつぶされて死ぬウァレンス・ヴァン・ウァロ。この死に方はテレビ版のカヲルくんと同じなので、これは彼がループして再登場が確定しましたね(?)

最後の戦い、ガイウス操作でウァレンスと戦うことになるのかなと思ったけどそんな事なく処理してくれてよかった。

ガイウスの新技、クロケアモルス。
ラテン語で『黄橙色の死』

元ネタは

ジュリアス・シーザー(ユリウス・カエサル)という地中海世界を平定した古代ローマ独裁官が持っていた武器。黄金で作られていて、決して壊れることはなく、この剣の攻撃は決して回避出来ないと言われている。

その剣は敵の盾に刺さって抜けなくなり利用され、多くの仲間を傷付けられたという逸話もある。

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まさに今のガイウスにしか放てない技となっている。

 

最後に

個人的にウェルリト戦役で印象的だったのは牛乳パックが出てきたところ。

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今までも調度品として出来たことはあったけど、こう物語に出てくるのは中々衝撃的である。

現実だと19世紀末以降に高価で重たいガラス瓶にとってかわるものとして、研究され開発されたモノだが、この形状は三角形のテトラクラシックではなくゲーブルトップと言われる容器の形だ。

現実ではゲーブルトップの口を元々はホッチキス止めしていたが、この牛乳パックにはそのような跡がないので熱圧着と溶剤の組み合わせにより作られている可能性が高い。

これが出来る帝国の技術力の高さを垣間見る事が出来た。もしかしたらここもアラグ文明の技術を知る事で科学文明が一足飛びしたのかもしれない。アラグ万歳。

牛乳パックから分かる科学技術力。

 

それにしてもGウォリアーはこれからどうなるんだろう。コイツがここから本編に絡まないのは違和感ある。次のパッチは宇宙に行くみたいだし、ヒカセン達が宇宙に行く為の打ち上げロケット乗っている間に敵が襲撃、絶体絶命の中、Gウォリアーが駆け付けてくる展開はどうだろうか。残り10ターン間ロケットを守り抜いたら勝利のクエストが来るかもしれない。

エスト名は「宇宙へ」

 

今夜はそんな事に思いふけて牛乳でも飲みながら

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焼き鳥パーティだ!!!!!!!

 

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