社会の独房から

映画やゲーム、漫画など。

映画

映画『AI崩壊』感想。大沢たかおさんの人間味と「邦画魂」を感じる傑作!

公開前のインタビュー記事で大沢たかおさんが「ハリウッドを超える人間味あふれる演技は、僕たち日本の俳優は得意なはずなんです」と言ってインターネットをざわざわさせたり、 公開前にノベライズ版を読んだオタクがフセッターも使わず核心的なネタバレツイ…

映画『シグナル100』感想。凄い勢いで人が死んでいく中で輝く橋本環奈の顔の良さ

橋本環奈と中村獅童が見守る中、これから売れさせたい顔面のイケてる若手俳優を多めに出して、「ワー」「キャー」と叫ばせ、顔面に寄っていくカメラワーク。 きれいだな〜カッコいいな〜と観客に印象付けさせながら、バシバシ容赦なく死なせるという、当たっ…

映画『CATS(キャッツ)』感想。親がこの映画観たいと言ったら止める。

映画館に独りでプリキュア観てたら、予告で『CATS(キャッツ)』の映像が流れた時に「怖い〜」って泣き出した子供が結構いて、そりゃ大人でも不気味と思うから子供が泣くのは仕方ないよなと納得し、こういうのが好きな欧米人の感性ってやっぱり日本人とは違…

ネタバレ注意!映画『パラサイト 半地下の家族』感想、解説。ネタバレ注意!!!

本作はいわゆる「どんでん返し」要素は薄い。しかしながら、「この物語はいったいどこに向かっているんだ?」という不安さ薄暗さ、「先が読めないジェットコースターのような展開で翻弄される戸惑い」こそがキモでもある。 まだこの映画を観てない人は戻って…

ホラー映画『シライサン』感想。僕らの青春、黒乙一。

黒乙一、白乙一って呼び方、懐かしくないですか?(あいさつ) 因みに知らない人に説明すると猟奇的な作品は“黒乙一”、物悲しさを含んだ作品は“白乙一”とファンから呼ばれていた。 今では中田永一、山白朝子、安達寛高(本名)と多様な名義を使いこなしてい…

実写映画『カイジ ファイナルゲーム』感想。日本国民の心はカイジだったんですね

「死者の口が開いた!」 でパルパティーンが復活する某星の戦争シリーズ最新作同様、あんなに苦労してようやく地下労働から脱出したのに1年も経たない内にまたしても「借金まみれ」の負け組になり地下労働に戻ってしまう衝撃的な始まり方をした『カイジ2 …

『スター・ウォーズ9/スカイウォーカーの夜明け』感想。愛する者を死から救うということ

シリーズ第1作の日本公開が1978年7月ということなので、この12月で41年と5ヶ月。 私が生まれる前から始まった『スター・ウォーズ』は本作で一つの終わりを迎える事になる(ホンマか?) 正直、前作の『最後のジェダイ』は問題作だった。 『フォースの覚醒…

映画『ルパン三世 THE FIRST』感想。3DルパンVSムスカのなり損ないおじいちゃん

記憶に新しい山崎貴監督作品『ドラゴンクエストユア・ストーリー』の最後の展開が衝撃的過ぎて、夏頃から本作『ルパン三世 THE FIRST』の不安の声や、ネットの悪い層からの期待の声は少なくなかった。 ただ、安心して欲しい。次元が最後、ルパンに銃口向けて…

映画『ブライトバーン/恐怖の拡散者』感想。ドーン!バーン!物理!痛い!系ホラーの真骨頂

まず初めに言っておきたい事がある。この映画は人体損壊描写をとても派手に、とてもリアルに描いており、大変グロい。 予告CMでもあった電灯が割れ、破片が女性の目に突き刺さり、それを素手で必死に眼球から引き抜こうとするシーンがあるのだが、観てて大変…

実写映画『地獄少女』感想。白石晃士監督による見事な百合映画

実写映画『地獄少女』は百合映画である。 こういう事を書くとま〜た百合オタクが軽率に百合認定しているよと叩かれるかもしれないが、本当に百合映画なんですよと叫びたくなる。因みに先日公開した『ターミネーター:ニュー・フェイト』も百合映画です。本当…

『ITイットTHE ENDそれが見えたら終わり』感想。ペニーワイズは梅沢富美男を目指せ。

ペニーワイズと言えば、下水道に住んでいるよく分からないモノをオススメしてくるおっさんだと思われたり、この前の大型台風が来たときは下水道が氾濫したので、流されていないかと犬や猫と同じような感覚で日本国民から心配されたりして、本来のホラーアイ…

映画『スペシャルアクターズ』感想。

まずは黙ってこの映像を観てほしい。 『スペシャルアクターズ』特報 10月18日(金)全国公開 上田慎一郎監督やっちまったな!と言いたくなるような映像であり、出来が不安になってしまう予告だ。 それでも、あの『カメ止め』の監督だし、そんな酷い出来はな…

映画『ジョーカー(Joker)』感想。心から笑顔になれる見事な爽快感

世界の批評家たちが絶賛し、ベルリン国際映画祭にて最高賞にあたる金獅子賞を受賞しながらも、その内容から賛否両論を巻き起こしている問題作『ジョーカー(Joker)』 この映画を観る前、ネットでは「観るとしんどくなる」「辛い」「哀しい」「メンタルが不…

映画『アナベル 死霊博物館』感想。マッケナ・グレイスが天使過ぎて悪魔が目に入らない。

(C)2019 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved 予告を観た時点でアチャーってなってしまう事で有名な映画『アナベル 死霊博物館』 本作は、著名な超常現象研究家であるウォーレン夫妻が主人公のホラー映画「死霊館」シリーズの中でも大人気キャラであり、…

実写映画『かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~』感想

こんなに心の声で喋りまくる映画観たことない。新感覚の映画こと実写映画『かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~』 心の声ってやはり漫画的表現というか実写だと違和感ありますね。ただ、かぐや様演じている橋本環奈さんは福田作品常連という事もあ…

【ネタバレあり】映画 『イソップの思うツボ』感想。カメは歩みを止めない。

SNSを中心とした口コミでインディーズ映画としては異例中の異例の興行収入31億円を突破する大ヒットを記録し、もはや社会現象と化していた超話題作『カメラを止めるな!』 その監督であった上田慎一郎、スチールを手がけた浅沼直也とスピンオフ『ハリウッド…

ドラクエの映画で起きた「SNS夏のネタバレ祭り」で思うこと

「映画自体は観たことなくてもオチはSNSなどで何となく知っている」映画で有名になった『ドラゴンクエスト ユア・ストーリー』 この現象は「令和のシックス・センス」と言っても過言では無いと思う。 ではなぜみんなが『ドラゴンクエスト ユア・ストーリ…

映画『ワイルド・スピードー/スーパーコンボ』感想。暴力回数数えてみた。

スーパーコンボってタイトル聞いたとき、知能指数低いタイトルだなぁ~と思っていたのですが、実際に観てみるとタイトルに名前負けしない知能指数低さで、相変わらず『ワイルド・スピード』シリーズのタイトル考えてる人天才だなと頭が上がらない日々。 常時…

映画『ドラゴンクエスト ユア・ストーリー』感想。大人になれない僕たちにオカンが説教しにくる映画

『ドラゴンクエストⅤ/天空の花嫁』を3DCGで映画化。総監督は「ドラ泣き」で有名な『STAND BY ME ドラえもん』の監督でもあった山崎貴さん。『ドラクエ』と山崎貴さんという約束された成功だと思われていた本作だったハズだが、実際に劇場で観てみると上映後…

ポケモン映画『ミュウツーの逆襲 EVOLUTION』感想。オリジナル映画VSコピー映画とそのメタ的手法

いくら名作とは言え何で今更『ミュウツーの逆襲 』を3DCGでリメイクするんだろう。もしや、今度発売されるポケモン新作ゲームのソードシールドから幻ポケモン登場のサプライズでもあるのでは!?もしかしてミュウとミュウツーが戦っている間に割り込んだ…

「俺はぁぁぁ! ここのぉぉぉ! 王だっ!」映画『Diner ダイナー』感想

「俺はぁぁぁ! ここのぉぉぉ! 王だっ!」 映画館行く度に藤原竜也のこの絶叫を聞かされる日々からようやく解放されました。 結構、映画館行くタイプだったのですが、毎回「俺はぁぁぁ! ここのぉぉぉ! 王だっ!」って聞かされるのも今となっては良い思い…

無能イケメン筋肉とエイリアンの化学反応。映画『メン・イン・ブラック:インターナショナル』感想

「知ってる? スティーヴン・スピルバーグもシルヴェスター・スタローンもデニス・ロッドマンもみんな地球人じゃなくエイリアンらしいよ」 そんな無茶苦茶で愛おしい世界観の構築に成功し、大ヒットシリーズとなった『メン・イン・ブラック』シリーズ。 私も…

死ぬ前にゴジラに踏まれたい。映画『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』感想。怪獣賛歌と狂人ドラマ

私が映画館で初めて観た映画は『ゴジラVSキングギドラ』だった。 それ以来、私は平成ゴジラシリーズ(VSシリーズ)と共に育ったと言っても過言ではない。 そんな私はゴジラに憧れ、「ぎゃおぉーーん、ぐぁおん!」と文字にするのが非常に難しいゴジラの鳴き…

映画『貞子』感想。日本が誇るホラーアイコンの終わりと棒読みババァ

1998年、邦画界においてホラージャンルに新たなムーブメントを巻き起こす作品が現れた。日本の原点たる怪談にも似たテイストを備えながら、ジメジメと陰湿で寄り添うような恐怖が日本中へとヒットの輪が広がった、中田秀夫監督の『リング』だ。 “見た者は1週…

ゴジラの永遠の好敵手、キングギドラの歴史と戦績を振り返る

キングギドラ、それはゴジラの永遠のライバルにして、金星にあった高度な文明を3日間で滅ぼす程の宇宙怪獣だったり、メカ化したり、高次元怪獣になったり、様々な変化を伴いながらゴジラを苦しめてきた最大の敵とも言える。ゴジラのライバルと言えばギドラと…

【ドラマ版スカッとジャパン】映画『コンフィデンスマンjp』感想【ネタバレなし】

映画観客上級者である私は予告で長澤まさみさんが「みんなまんまと騙されたでしょ~」と思いっきり笑顔で言ってるもんだから観る前からこれ敵の思惑通りに見えて実は最後の最後に長澤まさみさんがすべて私の計画通り~と言ってどんでん返しがあるんだろうな…

ポケモン初代世代直撃の映画『名探偵ピカチュウ』感想。それはまるで夢のような

初報の時は全体的に「気持ち悪い」や「怖い」などの声が大きかったけど、公開前に映画『ソニック・ザ・ムービー』という本物の奴の予告が発表され「なにこれ80年代の作品?」「本当に気持ち悪い」「こういう所セガ」「任天堂と比べてセガは」と酷評された…

夢の終わり、人生の始まり『アベンジャーズ/ エンドゲーム』感想

遂に『エンドゲーム』を鑑賞してしまいました。昨年の2018年で、MCUは10周年。11年目に到達したこの2019年、『アベンジャーズ』シリーズの一旦の「完結」を迎える本作 それはただの終わりではない。前人未到の、もはや『アイアンマン』から続く「最も成功し…

令和でも続く家族のカタチ『映画クレヨンしんちゃん 新婚旅行ハリケーン ~失われたひろし~』感想

平成最後のクレヨンしんちゃん映画に、昭和と平成を扱った『オトナ帝国』を下敷きにして、令和、そしてそこから先の時代でも変わらない家族の絆を描いていくぞという意気込みを感じる傑作映画『映画クレヨンしんちゃん 新婚旅行ハリケーン ~失われたひろし…

ホラー色を吹き飛ばす我らがヒーロー!映画『シャザム』感想

マークストロングも博士って呼ばれてたし劣等感をバネに頑張ったんだろうけど、父と兄は髪の毛ふっさふさなのに自分だけ禿げ上がってるし…そりゃ嫉妬もするし闇落ちもするよねって話の映画『シャザム』の感想を書いていきます。 作品のカラーを変えるシャザ…